元F1ドライバーのビタリー・ペトロフが2014年のDTMドイツツーリングカー選手権でメルセデスのCクラスクーペをドライブすることが正式に決まった。
2010年にルノーからF1にデビューしたペトロフは、2011年もロータス・ルノーで参戦し、2012年には土壇場でヤルノ・トゥルーリに代わってケータハムに加入、シーズン最終戦のブラジルGPではチーム最高位の11位でフィニッシュし、コンストラクターズ10位獲得に大きな貢献を果たした。
だが昨年はチームに残留することができずF1のシートを喪失。2014年も一時ケータハムなどのドライバー候補に上がっていたが最終的にはシートを得ることはできなかった。
しかしその一方でペトロフは、昨年夏の『モスクワ・シティ・レーシング』でDTMマシンをドライブ、DTMモスクワ戦でもレーシングタクシーを経験したほか、今年1月にはメルセデスのDTMテストに本格的に参加し、最新のメルセデスベンツCクラスクーペを走らせている。
「ビタリーは、ポルティマオでDTMメルセデスAMG Cクーペのテストを成功させている。私は、彼がチームの価値あるメンバーになると確信しているんだ」と、メルセデスベンツのモータースポーツ部門を率いるトト・ウォルフは語っている。
「ビタリーは祖国の偉大なスポーツマンでありその代表でもある。彼はF1で表彰台(2011年オーストラリアGP)を達成するなど、すでにその能力を実証しているし、特にロシアの市場では、メルセデスベンツの大きな役割を果たすことになるだろう」
ペトロフはメルセデスからのDTM参戦について、次のように語っている。
「DTMは素晴らしいレーシング・シリーズだし、メルセデスベンツが僕に世界最高峰のツーリングカードライバーと戦う機会を与えてくれたことを非常にうれしく思っている」
「今の僕にはDTMを素早く習得することが待ち構えているが、僕はチャレンジすることが好きだから喜んでそれを受け入れるよ」
ペトロフは、5月4日にドイツのホッケンハイムで開催されるDTM開幕戦でロシア人初のDTMデビューを果たす。