ポルシェAGは17日、2014年から参戦するWEC世界耐久選手権LMP1クラスの参戦ドライバーについて、ティモ・ベルンハルトとロマン・デュマを起用すると発表した。先週から噂に上がっているマーク・ウエーバーの起用については、スポークスマンが接触を否定した。
スポーツカー耐久レースで多くの栄光を獲得してきたポルシェは、2014年からル・マン24時間を中心としたWECのLMP1クラスにワークス参戦することが決定しており、現在車両の開発を進めている。
このポルシェLMP1プロジェクトのドライバーについて、F1マレーシアGPでセバスチャン・ベッテルとの間にトラブルが起きた、マーク・ウエーバーがポルシェと接触しているのではないかという噂が報じられていたが、ポルシェはその噂を打ち消すかのように、17日にまずふたりのドライバーを発表した。
ドライバーとして決まったのは、ポルシェ自慢のファクトリードライバーのうち、ティモ・ベルンハルトとロマン・デュマというふたり。ベルンハルトはポルシェジュニアチームの出身で、長年アウディにレンタルされる形でLMP1クラスの豊富な経験をもっており、同様にアウディにレンタルされたデュマとともに、2010年にはル・マン24時間で優勝を飾っている。
「ベルンハルトとデュマは、世界で最も速く、経験のあるドライバーたちだ。2014年からWECにともに参戦できることをとても喜んでいる」とポルシェのR&D担当役員を務めるヴォルフガング・ハッセは語る。
ポルシェのLMP1プロジェクトの担当ディレクターを務めるフリッツ・エンジンガーによれば、ふたりはテストドライバーとしての能力を買われ、2013年中頃からLMP1車両の集中テスト業務を担当するという。
一方、ポルシェLMP1プロジェクトと5年の契約を結ぶのではないかと噂に上がっていたウエーバーについては、WEC第1戦シルバーストンの際にポルシェのスポークスマンが、この噂を否定した。
「我々には10人の素晴らしいファクトリードライバーがいる。それに、追加でドライバーを起用するとしても、その検討を始めるのは今年の後半だ」
「ドライバーについての検討にはプライオリティが置かれていない。繰り返すが、我々にはスピードと経験がある10人のドライバーがいるからだ」
一方でポルシェについては、現在レベリオン・レーシングでローラ・トヨタをドライブするニール・ジャニとも交渉していると噂されている。