ル・マン24時間の予選2日目から一夜明けた21日、サルト・サーキットのブリーフィングルームで、今回ル・マン24時間に参戦する4人の日本人ドライバーのうち、中嶋一貴、井原慶子、小林可夢偉の3人が出席し、メディア向けのプレスミーティングが行われた。
このプレスミーティングは、10月18日〜20日に富士スピードウェイで開催されるWEC世界耐久選手権第6戦に向け、富士スピードウェイが開催したもの。会見では3人のドライバーから、ル・マン24時間、WEC富士に向けての意気込みが語られた。
最初にコメントした7号車トヨタTS030ハイブリッドの一貴は、「予選はあまり気持ちのいい結果にはなりませんでしたが(笑)、レースではペース的にもアウディと近いところで走れると思うし、燃費ではいい勝負ができると思う。終わってみたらいいところにいられるようにしたいし、そうなるように頑張りたい」とル・マンの予選について語った。
「富士はもちろん去年のことが思い出されますし、またエキサイティングなレースを展開したいと思います。ちょっとあの時の興奮が忘れかけていますが(笑)、また富士であの気分を味わえるように、今回のル・マンも含めプッシュしていきたい」
また、ガルフレーシング・ミドルイーストの28号車ローラ・ニッサンを駆る井原は、「昨年のル・マンでは1周も走れませんでしたが、今年は決勝をドライブして、完走したいと思います。完走すれば表彰台に上れるチャンスがある。一貴選手や可夢偉選手のところのように、ワークスで強いチームではなく、若いチームなので、こうして世界中から集まったスタッフが、ル・マンで頑張っている。90周年という記念の戦いで、完走したいです。そして富士では、今年は絶対に表彰台に乗りたい」と語った。
最後にコメントしたのは、AFコルセの71号車フェラーリ458を駆る可夢偉。「今週末は、初めての24時間レースでもありますが、いちばん最初は楽しむことが重要だと思っています。今までも、最初のレースでは楽しむことを大事に考えていました」と語った。
「レースに入ればいつもどおり全力で自分たちができることをやるのがターゲットですし、これはあまり大きな問題ではないんですが、24時間走るなんて初めてで、いつ寝ればいいのかも分からない。でも、自分の力を出し切って、チームが満足できる結果を出したいと思います」
「富士は、実は新しくなってから初めてレースで戦うんです。イベントのデモラン等で走ったことはありますが、レースは初めてです。僕が日本で戦うことができる唯一のチャンスですし、自分の思う存分レースをして、日本のファンの皆さんに、良いレースが見せられるよう頑張ります」