ACOフランス西部自動車クラブは、6月22日〜23日に決勝レースが行われるル・マン24時間耐久レースのスタートフラッグを、NASCARの創設者一家で、現在副代表を務めるジム・フランスが振ると発表した。
ル・マン24時間のスタートフラッグは毎年ACOによって選ばれた人物が振り下ろすことになっており、2011年はジャン・トッドFIA会長が、2012年はトヨタ自動車の内山田竹志副会長が担当した。通常のレース同様、スタートフラッグはその国の国旗が使用されるので、ル・マン24時間の場合はフランス国旗が使用される。なお、11年に振られたフランス国旗は、東日本大震災の復興支援チャリティオークションに供された。
今年スタートフラッグを担当することになったジム・フランスは、NASCAR創設者であるビル・フランスSr.の息子であり、現在NASCARの副代表を務め、北米のスポーツカーレースであるグランダム・シリーズを創設した人物でもある。グランダムは来季からアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)と統合され、ユナイテッド・スポーツカー・レーシングとしてスタートすることになっており、今回のジム・フランスのスタートフラッグ担当は、この流れを受けたものだ。
「我々はジム・フランスがこの90周年という特別な年に、スタートフラッグを担当してくれることを非常に光栄に思っている。このことは、北米モータースポーツの将来を作る両自動車クラブの繋がりを証明するものだ」と語るのは、ACO会長のピエール・フィヨン。
また、ジム・フランスは「私は北米のスポーツカーコミュニティを代表して、今回ル・マン24時間のスタートフラッグを担当させてもらうつもりだ。このことは、アメリカのふたつのレースシリーズが統合されることへの、広い関心を意味する」と語った。
「2014年のデイトナ24時間レースでデビューするユナイテッド・スポーツカーはACOとル・マン24時間と緊密な関係をもち、すでに世界中のコミュニティが期待をしている」
「個人的には、私の兄弟であるビルが1976年に果たした役割を務めるすることができて嬉しく思っている。私の父であるビルSr.は、スポーツカーレースへの関心がル・マン24時間に集約されていたことについて常に感謝していたんだ」