第81回ル・マン24時間耐久レースは、スタートから8時間が経過した。首位を快走していた1号車アウディR18 e-トロン・クワトロはトラブルに見舞われ、致命的な遅れを負ってしまうことに。現在首位は2号車アウディで、8号車トヨタTS030ハイブリッドが同一周回で、7号車トヨタが1周遅れで追っている。

 少しずつ夕暮れが近づき、ヘッドライトの光がまぶしくなってきたル・マン24時間。20時7分、36号車アルピーヌA450がタイヤバーストに見舞われ、大きなパーツがテルトルルージュに飛散してしまったため、セーフティカーが導入される。ちょうどこのタイミングでピットに向かったのは2号車アウディ。翌周には1号車アウディもピットに向かうが、いずれもSC中のためピット出口は赤信号となってしまう。

 このSCは解除まであまり時間はかからなかったが、直後、ユノディエールの第1シケイン〜第2シケインの間に、32号車ロータスのエンジンカウルが落ちてしまい、この回収のために再びセーフティカーが出動した。

 この連続で出たSCの後、順位は1号車、2号車、3号車とアウディ勢のトップ3独占は変わらず。トヨタ勢が追う展開となっていった。しかし、現地時間21時41分に、ルーティンストップ間近だった3号車が、最終コーナーでラップダウンの車両と接触。ダンロップブリッジ手前で接触の影響により右リヤタイヤがパンクし、ドライブしていたオリバー・ジャービスはスロー走行を強いられてしまう。さらにその直後、ルーティンストップを終えたばかりのトップ1号車アウディも再びピットへ。エンジンがかからず、ガレージに戻されてしまった。

 3号車は2周分のラップタイムと言える、6分強のタイムでようやくピットに帰り着き、タイヤ交換とドライバー交代をすませピットアウトできた。しかし、1号車に発生したエンジンの回転を計測するクランクセンサーというトラブルだったため作業は深刻で、ガレージインした後スタッフ総出で作業にあたったが、43分という致命的なロスタイムを負ってしまった。

 また、LMP1のプライベーター勢のトップ争いを展開していたレベリオン・レーシングの12号車ローラ・トヨタも、22時前にガレージイン。LMP1クラスに波乱が相次いだが、この一連のアクシデントの結果、首位は2号車アウディに変動。2号車はロイック・デュバルからトム・クリステンセンに交代した。2番手にはステファン・サラザンがドライブしている8号車トヨタが、3番手には中嶋一貴がドライブしている7号車がつけている。3号車は4番手となった。

 LMP2クラスは、Gドライブ・レーシングの26号車オレカ・ニッサンがトップを快走していたものの、フロントのサスペンション周辺のトラブルにより長いピットインを強いられることに。これで35号車、24号車とOAKレーシングのモーガン・ニッサンがワン・ツーに浮上している。3番手には、JOTAレーシングのザイテック・ニッサンがつけた。

 22時50分、ポルシェコーナー付近でトー・グレイブスがドライブしていた25号車オレカ・ニッサンがクラッシュ。デブリが発生したため、このレースで4度目のセーフティカーが導入される。スタートを担った中野信治はマシントラブル、チームメイトのクラッシュと厳しいレースになってしまった。

 LM-GTEプロクラスは、フレデリック・マコウィッキからバトンを受けついだブルーノ・セナがドライブしている99号車アストンマーチン・バンテージGTEがトップ。2番手には92号車ポルシェ911 RSRが、3番手には97号車アストンマーチンがつけている。

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