予選日初日は予想された雨も降らず、終日ドライコンディションの中でセッションが行なわれた第78回ル・マン24時間レース。しかし、2日目は雨交じりのコンディションとなり、昨日セバスチャン・ブルデーがマークしたプジョー908 HDI FAP/3号車のタイムを上回るマシンはなかった。

 午後3時過ぎから雷雨となったル・マン。その雨は午後4時前後に最も強くなったが、その後は小康状態となり、セッション開始まで1時間となった午後6時には完全に止んだ。それでも、午後7時のセッション開始時には、路面はまだ濡れている状態。気温19℃、路面温度21℃ながら、湿度が高く蒸し暑さを感じるコンディションとなった。

 そのためコースがオープンになると、各マシンともにレインタイヤでピットを後にする。しかし、路面の乾き具合は予想以上に早く、セッション開始から5分もすると多くのマシンがピットに戻り、インターミディエイトやカットスリックに履き替えて再びコースに戻った。

 しかし、セッション開始から約30分という頃になると、スリックに履き替えるマシンが次々に現れた。しかしプジョー、アウディともに決勝に向けてのセットアップを行っており、特にタイムアタックは行なわなかった。その決勝ペースでは、昨日の予選と比べて両者のタイム差は小さく、決勝はストラテジー次第で混戦になることが予想される。

 日本期待のスーパーGTドライバーたちの中では、この日の第1セッションでアウディ8号車にブノワ・トレルイエが搭乗。途中、セットアップの変更なども行ったが、ほぼ2時間丸々ドライブ。昨日はインジェクショントラブルが出たり、3回の赤旗に邪魔されたりした影響で30分ほどしかドライブできなかったが、2日目になってようやくたっぷりと走行した。

「このセッションでは、アウディは3台それぞれが違うセットアップで走っていた」と語るのはトレルイエとクルマを分け合うロッテラー。その中でも8号車のセットアップが一番良く、2回目のセッションでは、他のマシンにもそれが移植されたという。

 そして、1時間のインターバルを経て、2回目のセッションが開始されたのは、午後10時から。この時点になると気温は20℃、路面温度も20℃と若干涼しく感じるようになる。路面もドライのままということで、ここでタイムアタックを行なうマシンもあった。

 この中でタイムを更新したのはアウディ勢。まずニュータイヤを履き、マルセル・ファスラーがドライブした8号車が3分23秒605までタイムを伸ばし、セッション開始から30分余りというところでは、アラン・マクニッシュがドライブした7号車が3分22秒176までタイムアップ。7号車は1つポジションを上げ、6番手につけるが、8号車は逆に7番手となった。

 しかし、いずれも昨日のプジョーのタイムを上回ることはなかった。それから間もなく、ル・マンの空からは再び雨粒が落ち始める。特に前半区間、公道に出るまでの部分が滑りやすくなり、ダンロップブリッジ先やテルトル・ルージュではスピンするマシンが続出。当然、タイムを伸ばすクルマもなかった。

 その後天候は回復。セッションの終盤、残り15分というあたりからはプジョー勢が再びプッシュし始めたが、区間ベストは出すものの、総合での自己ベストタイムを更新するマシンはなく、結局昨日のタイムで3号車がPPを獲得することになった。

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