第81回ル・マン24時間耐久レースはスタートから20時間を経過。レースは終盤を迎えたが、いまだ2号車アウディR18 e-トロン・クワトロがトップをキープ。1周差で8号車トヨタTS030ハイブリッドが、さらにもう1周差で7号車トヨタが続いている。
すっかり夜が明け、朝を迎えたル・マン。前日から変わらず天候は曇天。気温は14度と寒い中で終盤戦を迎えた。中盤から続く2号車アウディと、8号車、7号車トヨタの位置関係は変わらず、ジリジリとした耐久レースらしい展開が続いていた。
チェッカーまで6時間52分というところで、98号車アストンマーチンが第2シケイン付近でエンジントラブルに見舞われ、コースにはオイルが撒かれてしまった。この処理のために、このレースで8度目のセーフティカーが導入されてしまう。オイル処理後レースは再開されるが、リスタート直後にレベリオン・レーシングの13号車ローラ・トヨタがその第2シケインでクラッシュ。ガードレール補修のため、またもセーフティカーが出動した。
セーフティカーは45分近く経った9時14分にようやく解除。残り5時間45分という戦いがスタートしていった。13号車がクラッシュしたレベリオンは、すでに12号車もガレージに入っており、ガソリン非ハイブリッド車最上位の座をストラッカ・レーシングのHPD ARX-03cに譲ってしまった。
その後、レースは残り5時間が近づく頃にコース全域に再び雨が。路面がスリッピーになりはじめていたその時、フレデリック・マコウィッキがドライブし、LM-GTEプロクラスのトップを走っていた99号車アストンマーチン・バンテージGTEが、第1シケイン立ち上がりで姿勢を乱しクラッシュ。ユノディエールの中央にマシンが停止してしまい、10度目のセーフティカーが出た。
この直前のピットインで、ウエットタイヤに交換していた2号車アウディは、結局路面が乾いていくセーフティカーランをウエットタイヤで過ごし、SCラン終了直前に溝なしのインターミディエイトに再チェンジ。残り4時間31分というところでレースはリスタートした。
この頃、再びセクター1では雨が降り始め、中嶋一貴が駆る7号車トヨタTS030ハイブリッドがスピンを喫する場面も。しかし、3番手のポジションは守り、首位2号車アウディからは1周差で8号車トヨタ、次いで一貴かる7号車という順位になっている。3号車アウディは、7号車と同一周回で周回を重ねている。
LMP2クラスは、OAKレーシングの35号車、24号車のワン・ツーは変わらず。現在はG-ドライブ・レーシングの26号車が3番手に続いている。LM-GTEプロクラスは、99号車のクラッシュにより、92号車ポルシェ911 RSRがトップに浮上したが、97号車アストンマーチンが同一周回で首位を追っている。小林可夢偉がドライブしている71号車フェラーリ458は、現在表彰台目前の4番手につけている。