レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ル・マン/WECニュース

投稿日: 2015.09.21 00:00
更新日: 2018.02.17 10:31

中嶋一貴「路面コンディションに非常に苦しんだ」


WEC第5戦 COTA6時間レース
TS040 HYBRID #1が4位フィニッシュ。
#2はリタイア。次戦ホームレース 第6戦 富士6時間レースに期待

 TOYOTA GAZOO Racingにとってサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)6時間レースは苦しい戦いになりましたが、今年のFIA世界耐久選手権(WEC)で開幕戦の3位表彰台に次ぐ4位でレースを終えることが出来ました。

 4位に入賞したのはアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の乗るTS040 HYBRID #1号車。アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車はレース中盤のアクシデントで残念ながらリタイアを喫しました。この結果、TOYOTA GAZOO Racingはメーカー選手権をリードするポルシェから119点差で3位を維持しています。

 レースはまだ日の高い午後5時にスタートしました。スタート時の気温は33度。閉鎖された運転席で仕事をこなすドライバーにとって、非常に厳しい条件下でのレースになりました。そのため、約45分毎に行われる給油のためのピットストップごとにドライバー交替を行う作戦を取りました。また、暑い条件下で大きな負担がかかるタイヤも同時に交換を予定しました。

 スタートドライバーを務めたのは#1号車がブエミ、#2号車がブルツ。ブエミはスタート直後の数周で1台のアウディをかわして4位を走行しましたが、暫くするとスタート順位と同じ5位に落ち着き、ブルツの#2号車を伴っての走行となりました。

 レースが3分の1を消化した頃、2台のTS040 HYBRIDは揃ってマイナーなトラブルに見舞われました。まず、デビッドソンの駆る#1号車がピットレーンへの進入でトラブルにあい、予定外の1周をこなさなければならなくなりました。予定外の周回だったために燃料切れの心配があり、最小限の燃料使用に留めるために速度を落として走行、チームメイトの#2号車に5位の座を譲る結果になり、6位に後退しました。

 #1号車をトラブルが襲った暫く後、今度は#2号車に災難が降り掛かりました。コンウェイがドライブ中に2台のGTカーに行く手を阻まれてスピン、あわやのところで立て直して事なきを得ました。しかし、レースが中盤戦に差し掛かった頃、再び周回遅れを抜こうとした際に第11コーナーでコントロールを失ってスピン、今度はガードレールとの接触を避けきれず、TS040 HYBRIDの前後部に大きなダメージを負ってレースからリタイアせざるを得ませんでした。

 その後、#1号車が先のピットレーン進入時のトラブルを問われてストップ・ゴーのペナルティを科せられました。その後は問題なくレースが進み、#18号車ポルシェを襲った技術的なトラブルにも助けられて、中嶋の運転する#1号車は優勝したポルシェ#17号車から2周遅れの4位でレースを終えました。

 このレースを終えてWECはアジアでの2連戦に向けて海を渡ります。最初はトヨタのホームレースである富士6時間レースが10月11日(日)に、続いて中国における上海6時間レースが11月1日(日)に行われます。その後WECは11月21日(土)のバーレーン6時間レースでシーズンを締めくくります。

 TOYOTA GAZOO Racingへの皆様の熱い応援をよろしくお願いいたします。