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PRESS RELEASE
Asian Le Mans Rd.4 マレーシア・セパン戦レポート
GTクラスチャンピオン決定、2016年Le Mans 24Hレース参戦出場権利獲得
2015年10月にWEC-FSW戦の併催で開催されたAsian Le Mans シリーズは11月にマレーシア戦、そして2016年になって先日タイ・ブリーラム戦がRd.3として開催され、今回はいよいよRd.4(最終戦)をマレーシア・セパンで迎えた。
PP to クラス優勝を開幕から2戦続き、PPを獲得し2位以下の順位次第で最終戦を待たずしてシリーズチャンピオンを決定出来る状況ながら、PP獲得から決勝はマシントラブルでクラス5位に留まった前回のタイ戦、それでも優勝25ポイント、2位18ポイントが与えられる選手権ポイントからすると2位以下に20ポイント離すという大量リードで迎えた最終戦は、確実にシリーズチャンピオンを確定させ、Clearwater Racingも所属 する澤も共に念願であったル・マン24時間レース出場の切符を絶対に手にする覚悟で迎えた。
公式練習は金曜日からスタート、前回のマシントラブルの原因が判明し、しっかりと修復されているか?を確認するセッションから始まった、万が一の時に備えチームはスペアカーでFerrari 458GT3を用意しそちらも主催者 の許可を得て走行を実施したが、どちらも問題なく走行、予定通り従来使用していたMaclaren 650S-GT3で最終戦にエントリーをするという決断になった。
土曜日の公式練習では予選シミュレーション、決勝シミュレーションを実施、今回はスポットエントリーで前回に続いてAudi New R8と昨年GT-Asiaで澤が所属していたBentley Team Absolute のBentley Continental GT3が出場しGTクラスは10台参加(ALMS全体としてもLMP2、LMP3、GT、GT-Am、CNクラス全体で20台のエントリー)、今まででも一番のトップ争いの激化が予想された。
土曜日の公式予選はいつも通りエースでありMaclarenファクトリーDrでもあるR.Bell選手のアタックで2分6秒5をマーク。しかしAudi R8やBentley も予想通り予選では6秒1~2をマークし1-2位を獲得、Clearwater RacingはALMS戦で初めてPPを逃してクラス3位から決勝をスタートする事となった。
日曜日の3時間の決勝はシリーズを争う27号車のFerrari 458 GT3は絶対優勝が条件、しかし仮に27号車が優勝しても自分たちは6位以内に居れば大丈夫という状況。ここ2戦はPPスタートから逃げ切り先行型の作戦だった為に澤がスタートドライバーを務めていたが、今回は中盤から追い上げ型に変更しチームオーナーでもあるWeng.M.Sun選手がスタートを担当。
路面温度が50度を超えるセパン特有の酷暑の中、順調にスタートを切ったWeng選手は予定通り45分のスティントを周回しPit-inを果たす、最後の2LAPでタイヤの空気圧が徐々に抜けるスローパンクチャートラブルが発生しペースダウン、約15秒のロスを強いられたがPitでのDr交代で澤に代わるとそこからは順調なペースで走行を続けた、クラス5位走行ながら約65分のスティントでタイヤのタレを予想していた澤は序盤ペースを急激に上げる事なく9秒台で周回、5Lap目以降からは10秒台、12Lap以降からは11秒台となるがトップ陣営が9秒台から始まり12-13秒台までスティント中盤以降は落ちてしまう所を綺麗に11-12秒台で揃えて周回、予定通りのタイミングでクラス3位まで順位を上げてPit-inし最終スティントのR.Bell選手に全てを託す。
この頃になると気温も次第に落ち始め8-9秒台で序盤走行するRob選手、中盤以降も9-10秒台で安定して走行し2番手を走行するAudi、トップを走るBMW Z4の谷口選手に徐々に詰め寄っていく。残り15分を切っ てトップは11-12秒台、2-3位は15秒離れて9-10秒台と計算上は最後の5分で追いつきそう。
チャンピオン争いは27号車が4位を走行している為に確定の可能性が高いがやはり表彰台、いや勝って決めたいという気持ちがチームにも現れプッシュの指示が無線で飛ぶ。しかし本日2回目のパンクが残り7分で発生し万事休す!
しかしパンクが発生した場所がピットロードから近かった事、そしてチームの緊急ピットインへの対応も素晴らしく、27号車の前でマシンをコースへと送り出しクラス3位のままでそのままゴールとなった。
尚、クラス優勝は最後の2LAPで逆転を果たしたAudi R8、2位はこれでシリーズ2位を確定させた91号車のBMW Z4だった。
クラス3位でゴールしたClearwater RacingはALMS(2015-2016)のGTクラスシリーズチャンピオンが決定!同時に2016年6月に開催されるル・マン24時間レース(WEC Rd.3としてフランス・サルテサーキットで開催)へのチーム出場権も獲得した。
『澤圭太コメント』
まずはやったぞっ!!と言う気持ちとホッとした気持ち、そして“やらねば!”の気持ちが混在してます。前回のタイ戦を終えて、まだ状況は凄く有利ながら決めてルマンに行きたい!というプレッシャーをどうコントロールするか?が課題だった週末でしたが、とにかく自分の与えられた仕事を今までのALMS 3戦と同様に全う出来た事 が嬉しかったです。
その結果として2011年のPCCAチャンピオン以来、自身4輪レース3回目となるチャンピオンになれた事は当然ながら、何と言っても”自分の夢の一つ”であったルマン24時間の出場権をチームが獲得出来た事が本当に嬉しいです。
2006年からアジアでのレース活動がメインとなり、そのきっかけを作って下さった人、支援してくださった方、コーチングと共にシートを用意してくれた過去のアジアでのいくつかの有力チームを経て今があるという想いです。そして日本人Drとして日本のチームとしてルマンに出場するのもカッコイイけど、自分で築いて来たアジアでの立ち位置でシンガポール国籍のチームとしてもルマン出場は初、いつもチャンスを与えてくれたオーナーのWeng氏と共にこの権利を獲得しルマン出場のチャンスを手に出来た事は本当に意義がある事だと誇りに思います。
これから約4ヶ月掛けて、チームは事前のマシンテストを3月にイタリアで予定していて、ジョイントするチームやチーム体制も既に水面下で動いていました、もうすぐ色々と発表となるハズです。当然私もその一員として加われる可能性が非常に高くWeng氏からも『俺と澤ともう1人ルマン経験者のプラチナムDrとで組んで行くぞ!』と言ってくれています。この状況は2013年に同じく参戦権利を獲得しながら断念した苦い体験をした際とは大きく違う点です。
今年もGT-AsiaにBentleyをDriveして参戦する予定ですが(チームからの正式発表は近日中の予定です)支援してくださるスポンサー様とも別途このルマン出場チャンスに対して色々と今後調整をさせて頂き確定に向けて最終準備を進めて行きます。
実はまだ実感があまりなのですが正式に『Clearwaterの一員としてルマンに出場します!』と宣言できる日が近々来る事を信じて活動を続けていきたいと思いますので引き続きご支援のほど宜しくお願いいたします。
ご協賛スポンサー様:
2015年の澤圭太のレース活動は以下の企業様にご支援頂いております(順不同・敬称略)
i Works / Lion Sight Treasury Limited
i-Account / Money Platform
SPARK JAPAN
FORZA!! KEITA 2015
miNami aoYama Network
藤井工務店
マルヤス
トリックアート美術館
株式会社東京ベストプラン
Arai HELMET
Djac(ディージャック)
ROCKPORT