ブランパン・スプリント・シリーズは11日、第7戦がザントフールトで開催され、ベントレー・チームHTPのマキシミリアン・バーク/ビンセント・アブリル組84号車ベントレー・コンチネンタルGT3がポール・トゥ・ウイン。これにより、84号車が逆転チャンピオンを獲得している。

 スプリント・シリーズの最終戦となるとともに、耐久シリーズと組み合わせた『ブランパンGTシリーズ』としての今季最終戦でもあったザントフールト戦。ベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの1号車アウディR8 LMSウルトラを駆るローレンス・バンスール/ロビン・フラインスのふたりがランキング首位でこのレースを迎えたものの、昨年の耐久シリーズ王者でもあるバンスールは、第6戦でのクラッシュの影響で最終戦は欠場。代役にはクリストファー・ミースが起用され、WRT陣営としてはフラインスにタイトル獲得の望みを託す形となった。

 10日に行われた1時間の予選レースは、ポールポジションからスタートした84号車ベントレーが支配する展開に。WRTの2号車アウディを従えながらもレースをリードしていき、84号車がポール・トゥ・ウイン。2位に2号車アウディが入り、3位はフェニックス・レーシングの6号車アウディとなった。

 一方、ランキング首位の1号車アウディは、84号車ベントレーに続く2番グリッドにつけていたものの、フラインスはスタートで順位を落とすと、1コーナーで痛恨のスピン。グラベルに捕まってしまう。セーフティカー導入により隊列の最後方に復帰することができたフラインスだが、ラップダウンを喫することに。その後、他車のリタイアで15番手まで順位を挙げた1号車だったが、決勝レースは14番手からのスタートとなった。またこの予選レースの結果により、84号車ベントレーのバークとアブリルが、1号車のフラインスをポイントで1ポイント逆転している。

 そして迎えた11日の1時間の決勝レースは、スタートから波乱の様相となった。スタートで複数台が絡むクラッシュが発生。これにより、1号車を駆るミースは、14番手スタートから2周を終えたところで4番手まで大幅にポジションアップ。また、ポールシッターの84号車ベントレーから首位を奪ったのは、ISRの75号車アウディ。その後5週目には84号車が首位に返り咲くも、1号車も2番手へと順位を上げ、コース上で王座獲得をかけた接近戦が展開されることになる。

 その後、ピットウインドウがオープンとなると、84号車と1号車は同時にピットイン。1号車は素早く作業とドライバー交代を終えたものの、フラインスの発進が遅れる形となり、その間に84号車が再び先行していった。

 その後も2台のバトルは続き、ベントレーがストレートで差を拡げ、アウディがテクニカルセクションでギャップを詰める展開となる。フラインスは後輪をグリーンに落としてスピンしかける場面もあったものの、暴れるマシンを手なづけて決死の追走。最終周には84号車を駆るバークのすぐ背後まで詰め寄るが、最後までオーバーテイクはならず。84号車がトップでチェッカーを受けるとともに、バークとアブリルがドライバーズタイトルを獲得した。

「本当にハードにプッシュしたけど、これ以上は無理だった」とフラインスが振り返った通り、1号車アウディは僅差の2位に。ただし、WRTはシリーズのチームタイトルを獲得するとともに、フラインスもスプリントシリーズと耐久シリーズを合わせたGTシリーズでのドライバーズチャンピオンに輝いている。

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