ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)は28日、ポールリカールで今シーズンの最終戦が行われ、マーフィー・プロトタイプスの18号車オレカ03・ニッサンが優勝を飾った。タイトル争いでは、4位に入った36号車アルピーヌ・ニッサンがチャンピオンを獲得している。
前戦ハンガロリンク優勝したシグナテックの36号車アルピーヌ・ニッサンは、これによりランキング首位につけていたティリエ・バイ・TDSレーシングの1号車オレカ03・ニッサンと同点首位に浮上。タイトル争いは今回の最終戦に持ち込まれる形となっていた。
決勝日の午前中に行われた予選では、JOTAレーシングの38号車ザイテックZ11SN・ニッサンがポールポジションを獲得。2番手にマーフィー・プロトタイプの18号車オレカ・ニッサンがつけ、タイトルを争っている1号車オレカ・ニッサンと36号車アルピーヌ・ニッサンが3・4番手と2列目に並んだ。
現地時間16時30分から始まった3時間の決勝レースでは、ポールポジションからスタートした38号車ザイテック・ニッサンが首位を守ると、その後はハイペースで後続を引き離す展開に。その後、モランド・レーシングの43号車モーガン・ジャッドが2番手に浮上し、3番手に18号車オレカ・ニッサンが続いていくこととなった。
ただ、各マシンともドライバー交代を行うと、首位の38号車ザイテック・ニッサンと43号車モーガン・ジャッドがバトル。その間にハイペースで追い上げた18号車オレカ・ニッサンは、ふたりの間隙を縫って一挙に首位に浮上する。
その後、43号車モーガン・ジャッドのコースオフなどもあり後続を引き離した18号車オレカ・ニッサンは、終盤再び43号車の猛攻を受けるも凌ぎ切ってトップでチェッカー。今季初優勝をチームにもたらした。43号車も追い上げたもののわずか6秒差で2位となり、JOTAレーシングの38号車ザイテックZ11SN・ニッサンが3位表彰台を獲得した。
36号車アルピーヌ・ニッサンは、ステアリングの交換のため予定外のピットストップを行うこととなったものの4位を獲得。一方、タイトルを争っていたティリエ・バイ・TDSレーシングの1号車オレカ・ニッサンは走行中に左リヤの脱輪に見舞われてスピン。ピットで修復を行い再びコースへ出たものの、大きく順位を落としており最終的には22位完走となっている。
この結果、シリーズ参戦初年のアルピーヌ・ニッサンがELMSの今季チャンピオンに輝いた。
LM-GTEクラスでは、RAMレーシングの53号車フェラーリ458GTEが今季3勝目を挙げてタイトルを獲得。GTCクラスではSMPレーシングの69号車フェラーリ458 GT3が4連勝を果たし、こちらもクラスタイトルを決めている。