WEC世界耐久選手権のLM-GTEクラスに“世界選手権”のタイトルが与えられるのは、まだ先のことになりそうだ。

 LM-GTEプロクラスには今シーズン、ポルシェ、フェラーリ、アストンマーチンの3陣営が参戦。性能調整のもと、今年も僅差の中で激しい戦いが繰り広げられるとともに、来季からはフォードも参戦することが決まっている。

 現在は、ドライバー/マニュファクチャラーのランキングでそれぞれ『FIA世界耐久GTカップ』がかけられているLM-GTE(プロクラス/アマクラス混合)だが、参戦マニュファクチャラーたちはこのクラスにも世界選手権のタイトルを掲げるべく、ロビー活動を展開している。

 ただし、FIA耐久コミッション代表のリンゼイ・オーウェン-ジョーンズは、「その計画はゆっくりと進行中だ」と話すとともに、来季WECでそれが実現することはないと示唆した。

「FIAの方針としては、ビスケットやスイーツのように(簡単には)世界選手権のタイトルを与えたいとは考えていないんだ」とリンゼイ。

「私はそれを尊重している。影響力を構築しつつ、(世界選手権化を)急がないことが重要だ」

 WECにおける世界選手権のタイトルは現在、LMPクラスを走るドライバー、そしてLMP1クラスのマニュファクチャラーにのみ与えられている。LMP1のプライベーターやLMP2、そしてLM-GTEアマクラスに関しては、“FIA耐久トロフィー”をかけて争っている状況となっている。

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