WEC世界耐久選手権のLMP1クラスにおいて、瞬間的な最大出力を1000馬力までに制限する案が9月30日のFIAワールドモータースポーツカウンシル(WMSC)で承認された。
この案は、耐久コミッションが安全面の理由から提示したもの。現在のLMP1クラスでは、1周あたりのエネルギー放出量について、ポルシェが8MJ、トヨタが6MJのエネルギーテーブルを選択している。具体的な数値は明かされていないものの、両者のエンジンとハイブリッドシステムを組み合わせた瞬間的な最大出力は1000馬力を超えていることが分かっている。
「WMSCは耐久コミッションの提案である、安全面の観点からLMP1車両のエネルギー回生システムの出力を制限することを承認した。これは瞬間的な最大出力(エンジン+ハイブリッド)が1000馬力を超えて供給をされる可能性を防ぐためのものだ」とWMSCからの声明には記されている。
また今回は同時に、LMP1における給油やボディワーク、ホイール、リムの材料、ミラー、そしてコクピットでのドライバー安全装備などについてのルールも改定。LMP2クラスのエンジン機数の制限にシーズン前テストが含まれないことも確認されたほか、赤旗が提示された場合の速度制限を80km/hとすることも決まっている。