WEC世界耐久選手権第4戦サンパウロは1日、インテルラゴス・サーキットで6時間の決勝レースが行われ、アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ/マルセル・ファスラー組の1号車アウディR18 e-トロン・クワトロが優勝した。2位には、2号車アウディR18 e-トロン・クワトロ(トム・クリステンセン/ロイック・デュバル/アラン・マクニッシュ)が入り、アウディがワンツーフィニッシュを果たした。
週末を通して天候に恵まれた今回のレース。迎えたスタートでは、前日の予選で惜しくも2番グリッドとなった2号車アウディがポールポジションの1号車アウディをパス。3番手にはポジションをキープした8号車トヨタTS030ハイブリッドが続いた。
ただ、スタートから約30分が経過したタイミングで、サラザンのドライブしていた8号車トヨタが、第2コーナーでLMP2クラスの32号車ロータス・T128と接触しクラッシュ。サラザンは、破損したパーツを取り除くなどピットへ戻ろうと懸命な努力を見せるも、リタイアとなってしまう。
このクラッシュによりセーフティカーが導入されるが、コース脇のバリアの修復に時間がかかり、結局約1時間ものセーフティカーランに。ただ、その間に行われた2度目のピットストップの際に、首位の2号車アウディはLM-GTEアマクラスのマシンの後方でコースへ復帰してしまい、1周後にピットストップを完了した1号車が首位を奪った。
再スタートが切られると、その後は1号車アウディがレースを牽引。トラブルなく6時間のレースを走りきり、今季2勝目を挙げた。2位には、レース残り2時間というところで右リヤタイヤの脱輪に見舞われ、このことによるペナルティなどで3ラップダウンとなるもポジションをキープした2号車アウディが続き、3位にはレベリオン・レーシングの12号車ローラ・トヨタが入った。
LMP2クラスでは、予選でクラスポールを獲得したGドライブ・レーシングの26号車オレカ03・ニッサン(ロマン・ルシノフ/ジョン・マーティン/マイク・コンウェイ)がスタートからレースを支配。後続をラップダウンにしてクラス優勝を果たした。2位にはOAKレーシングの35号車モーガン・ニッサンが続いた一方、クラス2番手からスタートを切ったペコム・レーシングの49号車オレカ03・ニッサンは、セーフティカーのタイミングやピットストップで後退。35号車の先行を許してクラス3位となった。
井原慶子のドライブしている45号車モーガン・ニッサンは、クラス5位でレースを終えている。
LM-GTEプロクラスでは、ジャンカルロ・フィジケラ/ジャンマリア・ブルーニ組の51号車フェラーリ458GTEが、97号車アストンマーチン・バンテージGTEとの接戦を制して今季2勝目を挙げた。97号車アストンマーチンは、僅か1.4秒及ばず2位となった。
一方、小林可夢偉/トニ・バイランダー組71号車フェラーリ458GTEは、レース中にオイルリークと見られるトラブルでマシンが炎上。ドライブしていたバイランダーに怪我はなかったものの、リタイアを喫している。