WEC世界耐久選手権第6戦は19日、富士スピードウェイで予選が行われ、LMP1クラスは1号車アウディR18 e-トロン・クワトロがポールポジションを獲得。トヨタTS030ハイブリッド勢は2〜3番手に続いた。
・LM-GTEプロ/アマ
午前中から引き続き曇天模様の下迎えたWEC世界耐久選手権第6戦富士の予選。今季のWECはふたりのドライバーのタイムのベスト2周の平均によりポジションが決することもあり、コースオープンから各車が積極的に周回を重ねていった。
序盤、ひとりめのアタックでまずベストアベレージをマークしてきたのは、97号車アストンマーチン・バンテージを駆るフレデリック・マコウィッキ。99号車アストンのペドロ・ラミーが続き、91号車、92号車とポルシェ勢が続く。
マコウィッキからステファン・ミュッケにスイッチした97号車アストンは、ミュッケが39秒台前半のタイムを叩きだし、クラスポールポジションを獲得。99号車アストンマーチン・バンテージが2番手に続き、アストン勢がフロントロウを独占した。
3番手に続いたのは、終了間際にポジションを上げた51号車フェラーリ458。4〜5番手にポルシェ勢が続くことに。小林可夢偉が乗り込む71号車フェラーリは、燃料タンクのトラブルの影響で、結局予選も走ることはできなかった。LM-GTEアマクラスは、95号車アストンマーチンがクラスPP。95号車には今回ブルーノ・セナが乗り込んでおり、セナのアタックをクリストファー・ニギャルドが引き継ぎトップを奪っている。
・LMP1/2
GTEクラスの車両に続いてスタートしたLMP1/2クラスの予選。1号車アウディはアンドレ・ロッテラー〜ブノワ・トレルイエとアタック、2号車はアラン・マクニッシュ〜ロイック・デュバルとアタックを展開した。
一方、2年連続ポールを目指す7号車トヨタは中嶋一貴〜ニコラス・ラピエール、8号車はセバスチャン・ブエミ〜アンソニー・デイビッドソンという順番でアタックを展開していった。両陣営とも1分26秒台で周回を重ねていくが、ここでトップを奪ったのは1号車アウディ。残り4分を残して両陣営ともアタックを終え、1号車のポールポジションが決まった。
2番手は8号車トヨタで、3番手に7号車トヨタとTS030ハイブリッド勢が2〜3番手を占めることに。2号車アウディは4番手となった。
「クルマはFP3では良くなかったけど、予選までに合わせることができた。“ホームコース”でポールが獲れてハッピーだよ」とロッテラー。またトレルイエも「アンドレが素晴らしいタイムを出してくれたね。タイヤが冷えていてヒヤっとしたこともあったけど、いいタイムが出せた。チームのおかげでポールが獲れたよ。日本のファンのみんなの応援を受けて、決勝も頑張りたい」と語った。
LMP2クラスは、OAKレーシングの35号車モーガン・ニッサンがクラスPPを獲得。2番手にはG-ドライブ・レーシングのオレカ・ニッサンが続いた。大健闘の3番手につけたのは、今回グリーブス・モータースポーツとコラボし参戦している日本のゲイナー。平中克幸とビヨン・ビルドハイムのアタックで予選上位を得た。
中野信治もアタックした25号車オレカ・ニッサンはクラス5番手。松田次生が最初のアタッカーを務めたKCMGはクラス6番手となった。井原慶子がアタックした45号車はクラス最後尾の10番手で予選を終えている。