2013年ニュルブルクリンク24時間レース(決勝5月19日スタート、20日ゴール)に参戦するスバルテクニカインターナショナル(STI)のスバルWRX STIのシェイクダウンが1月30日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。

 STIはニュル24時間のSP 3Tクラス(2リッターターボ車)をインプレッサWRX STIで2011年、12年と2連覇中で、13年の目標は当然のことながらクラス3連覇。これに向けSTIでは、フロントアンダースポイラーの大型化やリヤディフューザーの追加など、エアロダイナミクスを最適化。燃料タンク搭載位置変更など重量バランスの見直し、シーケンシャルギヤボックス搭載(この日は非搭載)など、全面的に刷新した新たな車両を製作した。

 13年もエースドライバーを務める吉田寿博は「クルマの中心に軸がしっかりあって、安定感、安心感がある。コンスタントラップを安定して刻めそう」とまずは好印象。途中、スプリング交換などセッティング変更にもトライし、もうひとりのドライバー佐々木孝太とデータ収集などに務めた。

 また、指揮系統も変更。12年まで監督を務めていた辰己英治監督(STIモータースポーツプロジェクト室長)が総監督としてプロジェクト全体を統括。これまで助監督として辰己氏を補佐していた小澤正弘氏(STIパワーユニット技術部主査)が監督に就任。実質的な采配をふるうことになった。なお、全国各地から精鋭のスバルディーラーメカニックも集い、ニュルの現場でタイヤ交換などのピット作業や車両整備を担当するシステムは今年も継続する。

 12年のSTIのニュル挑戦は、はた目には余裕の勝利にさえ映っていたが、新車両を投入するほど大きな決断の裏には強烈な危機感があったという。オートスポーツ2月15日発売号では、その理由や各モディファイの狙いなどについて詳しくお伝えする予定だ。

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