1月4日、中東サウジアラビアで開催されているダカールラリー2026はステージ1走行日を迎え、ついに戦いの火ぶたが切って落とされた。全305kmの計測区間を含むステージ1は、X-RAIDミニJCWチームのギヨーム・ド・メビウス(ミニJCWラリー3.0I)が総合トップタイムを刻むかたちとなり、総合リードを手にした。

■ステージ前半で追跡が途絶えたド・メビウス

 大会初日は、恒例の短距離プロローグでスタート順を決め、翌日のステージ1へとつながる流れ。プロローグを制したのはフォード・レーシングのマティアス・エクストローム(フォード・ラプター)で、彼はステージ1の出走順を12番手に選択。埃の影響を最小限に抑えつつ、前走車の轍を利用できる理想的な位置からステージ1に挑んだ。

 ステージ1は305kmのスペシャルステージだ。序盤からエクストロームが快調に飛ばし、108km地点ではチームメイトのカルロス・サインツとナニ・ロマが続くトップ3を形成していた。

 中盤以降もエクストロームのペースは衰えず、終盤のタイム計測地点を通過した段階では2026年大会の主導権を取りに行くフォード勢の勢いを感じさせる走りを見せていた。

 しかし、この日の主役は別のところにいた。ミニを駆るド・メビウスは、序盤の108km付近を4番手で通過したのちに追跡ビーコンのシグナルが途絶えており、途中経過が一切表示されない“姿なき存在”となっていた。そのため暫定順位表から消えたまま走り続けるという状況だったが、実際には淡々とハイペースを維持していたようで、フィニッシュ地点でランキングは一変した。

 まず先にフィニッシュしたエクストロームが暫定トップに立ち、2連勝かと思われたその直後、沈黙を破ってド・メビウスが姿を現し、エクストロームを逆転するトップタイムを叩き出した。

 さらに続いたのはザ・ダチア・サンドライダーズのナッサー・アル-アティヤ(ダチア・サンドライダー)。これまで幾度もダカールを制してきた元王者は、終盤にかけて鋭い伸びを見せ、ド・メビウスから40秒差の総合2番手に滑り込んだ。

 さらに3番手にはプライベーターのフォード乗りである、オーレン・ジポカー・チームのマーティン・プロコップ(フォード・ラプター)が込んだ。

 結果、ステージ1のトップ3はド・メビウス(ミニ)、アル-アティヤ(ダチア)、プロコップ(フォード)というメーカーの異なる三つ巴の構図に。フォードが支配したかに見えたデイ1は、終わってみれば3メーカーが並ぶ混戦の幕開けとなった。

 トヨタ勢としては、プライベーターのエナジーランディア・ラリーチームで走るマレク・ゴチャル(トヨタ・ハイラックス)が、エクストロームと同タイムで5番手につける活躍。TOYOTA GAZOO Racingとしては南アフリカチームのガイ・ボッテリル(トヨタ・ハイラックスIMTエボ)が7番手につけている。W2RCチームとしてはトビー・プライスを先頭に16~18番手に並んだ。

 一方、2025年に総合優勝を飾ったオーバードライブ・レーシングのヤジード・アル・ラジ(トヨタ・ハイラックスGR)は、ウェイポイント通過とスピード違反で16分のペナルティを課せられ、結局はド・メビウスに28分52秒遅れで第1ステージを終えた。

 2輪部門では、プロローグ首位だったエドガー・カネット(KTM450ラリーファクトリー)がこの日もスピードを発揮。初日に最年少ステージウイナーとなったカネットはリードを1分2秒に広げ、2番手にダニエル・サンダーズ(KTM450ラリーファクトリー)、3番手にリッキー・ブラベック(ホンダCRF450)がつけるトップ3がキープされた。

 これで今年も、世界一過酷なモータースポーツのひとつであるダカールラリーが開幕した。明日デイ2は400kmのスペシャルステージを含む長い一日となる。

ナッサー・アル-アティヤ(ダチア・サンドライダー)
総合2番手につけたナッサー・アル-アティヤ(ダチア・サンドライダー) ダカールラリー2026
マーティン・プロコップ(フォード・ラプター)
総合3番手につけたマーティン・プロコップ(フォード・ラプター) ダカールラリー2026
ガイ・ボッテリル(トヨタ・ハイラックスIMTエボ)
総合7番手につけたガイ・ボッテリル(トヨタ・ハイラックスIMTエボ) ダカールラリー2026
エドガー・カネット(KTM450ラリーファクトリー)
ステージ1を終えて2輪部門首位に立ったエドガー・カネット(KTM450ラリーファクトリー) ダカールラリー2026

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