このRX1eに搭載されるバッテリーは、オーストリアのクライゼル・エレクトリック社製で、キット化されたユニット全体は既存のRXスーパーカーの内燃機関をコンバートして搭載することも可能なら、まったく新しいシャシーに組み込むことも許可されている。

 容量52.65kWhのバッテリーはシステム重量300Kgとなり、独自の安全機能を備えつつ重量配分を考慮した特別設計だ。車両全体の総重量は1330kgに規定され、フロントアクスルとリヤアクスルで独立したモーターはカーボンラップし、プリロードオプション付きの高性能トランスミッションとLSDを備える。

 一方、そのRX1eへの入門カテゴリーに位置付けられ、スペースフレームシャーシを中心に構築し、30kWhのバッテリーと2個の独立したモーターによる250kW(約340PS)/510Nmのパワートレインを組み込んだ“ポケットロケット”ことRX2eも、引き続きフランスのシャトールーにあるグラベル路や、スペインのカラファト・サーキットでのテストが続けられている。

 セッションに参加したのはGP2で優勝経験も持つダニ・クロスと、電動オフロード選手権エクストリームEにイスパノ・スイザ・XITEエナジー・チームからエントリーするクリスティーナ・ジャンパオリ・ゾンカ、そしてWorldRX経験者のシリル・レイモンドらだ。

 このRX2eは既存のRX2インターナショナル・シリーズで使用される内燃機関搭載のスーパーカー・ライト車両にとって代わるもので、スペインの電動機構サプライヤーであるQEVテクノロジーズと、スウェーデンの名門ビルダーであるオルスバーグMSEによって開発された。

 すでに開発テスターのオリバー・エリクソンや、WorldRX王者ヨハン・クリストファーソンらの手でマイレージを稼いで来た同モデルに対し、初ドライブの元F1テスターは「完全なるビーストだ!」と、その性能に太鼓判を押している。

「心からドライブを楽しんだよ。こちらの要求にも瞬時に応え、多くの変更可能なパラメータを備える幅の広さもある。個人的にFIA RX2eチャンピオンシップほど最善の選択肢はないし、ここには未来に対する素晴らしい可能性がある。初年度参戦が叶うなら最高だ」と、シリーズ本格挑戦を匂わせたクロス。

 一方、すでに電動オフロード車両に順応するクリスティーナGZも、その軽量ゆえの機敏さに衝撃を受けたと語っている。

「このRX2eラリークロスカーはめちゃめちゃ軽くて速いし、本当に印象的な加速力を味わわせてくれた。それにもうひとつの重要なポイントは、エネルギー回生を担う電子制御ブレーキの質ね。つまり、これって各ドライバーのスタイルに基づいてバランスを調整できるってことで、そこが最高にカッコいいの!」

GP2で優勝経験も持つ、元F1テストドライバーのダニ・クロスは、初年度の参戦に意欲を見せる
電動SUVシリーズの『Extreme E(エクストリームE)』に参戦中のゾンカは、回生ブレーキを高評価

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