一方、そのブッシュ招聘を実現させたパストラーナは「彼の出場を本当にうれしく思う。ビッグジャンプやバンクでのコーナリングなど、スリル満点のゲームはさらに盛り上がり、NRXに新たな視聴者を惹きつけることになるだろう」と期待を語っている。

「ことの発端はスコット(・スピード)と雑談しているときだった。僕らはほかのスポーツのトップドライバーについて話し『誰がNRXにも適応できるか』と妄想していたんだけど、スコットは『世界で最も偉大なドライバーはカイル・ブッシュだ』と言い切った。彼がそうした観点から誰かについて話すのを聞いたことがなかったから、本当に驚いたんだ」と続けるパストラーナ。

「そこで頭のなかで歯車が回り始め、カイルに率直な意見を求めた。『カイル、アリゾナで最後のNASCARカップ戦を終えた後の週末に、フェニックスでラリークロスに参戦する気はあるかい?』ってね」

「すると彼は『クルマに競争力はあるか?』『君やスコットと同じマシンに乗れるのか、それとも旧型の“使い古されたワークホース”に乗せられるのか?』と聞いてきた。僕はすかさず『まったく同じものさ』と答えたよ。『怪我をする可能性は?』と聞かれたのには言葉を濁しておいたけどね(笑)」

 いくら経験豊富なブッシュといえど、グラベルでの走行距離が足りない条件であることに変わりはなく、パストラーナは「僕からできる唯一のアドバイスは、ジャンプに必要なスピードを稼ぐことだけ」だとも語っている。

 またNRXは初年度に続く2022年にグローバル戦への拡大を計画しており、ヨーロッパと中東でのイベントをカレンダーに追加しての全10戦を予定。ラリークロス界の名門ビルダーとして活動する北欧のオルスバーグMSEと、スペインの電動モビリティ企業であるQEVテクノロジーズが共同開発した『FC1-X』と呼ばれる画期的なフルエレクトリック“SUV”を中心に、新たな電動クラスが導入されるプランもあり、この8月にはそのスタディとも言えるボディワークのコンセプトも披露している。

「これはかつての“グループB”からもインスピレーションを受けている。電動で1000PSを超えるパワートレインにより、0-60マイル加速は1.5秒未満、最大3Gの加速を実現する」と続けるパストラーナ。

「超強力なスペースフレーム構造に1ft(約30cm)以上のホイールトラベル量を誇る最強のラリークロス車両になる。今後、メーカーが独自のクロスオーバーSUVベースのデザインをリリースする計画だから、こちらも楽しみにしていて欲しいね」

シリーズ発起人である、5度の北米ラリー選手権王者兼スタントドライブの第一人者、トラビス・パストラーナ
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カップ戦を筆頭に、Xfinity、そしてキャンピング・ワールド・トラック・シリーズなどにも参戦するカイル・ブッシュ
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NRXが公開した『FC1-X』と呼ばれる画期的なフルエレクトリック“SUV”のスタディモデル
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