更新日: 2022.01.20 00:10
アウディ ダカールラリー2022 最終ラリーレポート
ダカールラリー結果:アウディRS Q e-tronが新たな時代の幕開けに成功
◆4回のステージ優勝と合計14回の表彰台を獲得
◆AUDI AG技術開発担当取締役 ホフマン:アウディはパイオニアの役割を果たす
◆アウディスポーツGmbHマネージングディレクター シーバッハ:アウディにとって歴史的な結果
(ドイツ本国発表資料)
ジェッダ/ノイブルク アン デア ドナウ:アウディ史上もっとも高度な構造をもつレースカーが、ダカールラリーの炎暑のなか、素晴らしい成績を残しました。サウジアラビアでデビューし、世界でもっとも過酷なオフロードラリーに参戦した3台のアウディRS Q e-tronは、すべての車両が優秀な成績をおさめゴールしました。
3台が砂漠を走った合計距離は2万4000kmに達しました。これはアウディが実地テストを行った8700kmの約3倍に相当します。マティアス・エクストローム/エミール・ベリークヴィスト組は、過酷なコンディションとなった今回のダカールラリーにおいて、アウディ勢最高となる総合9位を獲得。eモビリティ時代の到来に合わせ、アウディはオフロードラリーの世界においても新境地を切り開きました。
AUDI AG 技術開発担当取締役のオリバー・ホフマンは、次のように述べています。
「アウディは、今回のダカールラリーで、スタート時点からパイオニアとしての役割にふさわしい走りを見せました。電動ドライブトレイン、高電圧バッテリー、そしてきわめて効率的なエネルギーコンバーターを組み合わせたアウディRS Q e-tronに採用された代替駆動コンセプトは、私たちのあらゆる期待に応えてくれました。アウディは、この世界でもっとも過酷なラリーを含め、40年以上の長きにわたり、革新的なテクノロジーでモータースポーツの世界に繰り返し感動を与えてきました」
アウディは、わずか1年余りでRS Q e-tronを開発し、準備を整えました。きわめて効率的な電動パワートレインを搭載した3台のアウディRS Q e-tronは、低排出ガス車両を対象として新設されたT1アルティメットクラスに参戦し、複数のステージ優勝を達成し、歴史を刻みました。
ダカールラリーで世界最多記録となる14回の優勝経験を持つステファン・ペテランセルは、このドライブトレインがもたらす感動について、次のように要約しています。
「私は砂漠で数多くのコンセプトカーを走らせてきましたが、アウディRS Q e-tronは飛び抜けてセンセーショナルなクルマでした。大きなトルクを発生する電動駆動システムは、私のドライビングスタイルに完璧に合っています」
同じフランス国籍のエドゥアール・ブーランジェとともに完走を果たしたペテランセルは、第10ステージを制しました。ダカールラリーにおける彼のステージ優勝は、これで通算82回目となります。しかし、レース序盤のダメージにより、昨年ダカールラリーを制したペテランセルでさえ、上位入賞は困難な状況に追い込まれました。
彼は、第2ステージで岩に当たり、リムを破損し、サスペンションにも大きな損傷を受けました。修理が完了した時点で、ステージ最長時間を超過したことによるペナルティを課され、ペテランセルは最後尾からのスタートを余儀なくされました。それ以降、ペテランセルとブーランジェはチームのことを最優先に考え、チームメイトのサポートに回りました。