2022.05.01 - 全日本ラリー選手権 第3戦 久万高原ラリー Leg2

 2022年の全日本ラリー選手権第3戦 久万高原ラリーは、5月1日(日)の競技最終日を終え、SUBARU WRX STIの新井敏弘/田中直哉が3位でフィニッシュ、今シーズン初となる表彰台を獲得しました。この日のスタート時点でJN1クラスの3番手につけていた鎌田卓麻/松本優一は、SS7で駆動系トラブルに見舞われてしまい、リタイアを喫しています。

■好走を見せた新井。鎌田はトラブルに見舞われリタイア

ラリー最終日は、SS7~SS8の2SSで争われます。21.66kmという長い距離のSSを2度走行する、SS走行距離43.32kmという構成です。JN1クラス 3番手の鎌田は、SS7走行中に駆動系のトラブルが発生してストップ。やむなくリタイアを決断しました。鎌田に僅差で迫っていた新井は、鎌田のリタイアもありJN1クラスの3番手にポジションアップ。最後のSS8ではSS3番手タイムをマークする好走を見せて、今シーズン初となる3位表彰台を獲得しました。

 SUBARU BRZがトップ2台を占めていたJN3クラスでは、新型SUBARU BRZの竹内源樹/木村悟士(ZD8)が今季2勝目を獲得しました。SS7を終えた段階でクラス首位に立っていた久保凜太郎/山本磨美(ZC6)は、最終SSでコースアウトを喫してしまい、リタイアに。代わって首位に浮上した竹内が第1戦新城以来となる今シーズン2勝目を手にしました。

WinmaX DLシムス WRX STI(鎌田卓麻/松本優一組) 2022年JRC第3戦久万高原ラリー
WinmaX DLシムス WRX STI(鎌田卓麻/松本優一組) 2022年JRC第3戦久万高原ラリー

■新井敏弘「これまでと違うセッティングにして、走りやすくなりました」

 3位に入賞した新井は、「これまでとはセッティングを変え、走りやすくなりました。SS7は途中まで全開で攻めていたのですが、僅差で競り合っていた鎌田選手のクルマが止まってしまっているのが見えて、少し緊張感が緩んでしまった気がしますね。クルマはこれまでと比べても良くなりました。ドライバーが頑張るだけじゃなく、セッティングを少し考えて挑んだのが良かったのだと思います(笑)。次戦のラリー丹後も頑張ります」と、ラリーを振り返りました。

 惜しくもリタイアとなってしまった鎌田は、「突然駆動がかからなくなって、ストップしてしまいました。それまでは、昨日変更を加えたポイントが効果を発揮して、途中経過のタイムも非常に良かっただけに、残念です。クルマは駆動系以外にダメージはありませんし、次戦のラリー丹後は得意なラリーなので、気持ちを切り替えてしっかり頑張りたいと思います」と、コメントしています。

■ディーラーメカニックコメント「今回のラリーで得た経験を、業務にしっかりと活かしたい」

・担当車両:富士スバル AMS WRX STI
・西原康博
・四国スバル株式会社新居浜店 メカニック

 今回の参加にあたり、勤務先の上司の勧めもあって応募したというメカニック歴5年目の西原。サーキットレースやラリーなどのモータースポーツが好きとのことですが、ラリーのサービスを体験するのは初めてとのこと。「最初は緊張しましたが、回数を重ねるごとに流れを理解し、最後は整備の内容が多かったのですが、無事にこなすことができました」と、ラリーを振り返りました。

 実際の整備では左のリヤまわりを担当。「主にタイヤやアライメントの確認、下まわりの点検を行いました。競技車両ならではの違いに驚くこともありましたが、チームメカニックの方に教えていただき対応することができました。また、他店舗のディーラーメカニックとは初対面で、最初は息が合わない場面もありましたが、交流を深めることで、お互い補い合うチームワークが生まれたと思います」と、語っています。

 また、特に印象に残った事柄については、「チームのメカニックの方は、選手からのインフォメーションを正確にくみ取り、すぐに問題となっている部分を洗い出していました。その判断の正確さとスピードが印象深かったです」とのこと。作業の効率化が求められるラリーでは、正確なトラブルシューティングが求められます。こうした点は、普段の業務でのお客様対応などへのヒントともなることでしょう。

 今回の経験を通じて、「店舗では体験できないことができますし、ぜひ後輩たちにも勧めたいと思います。僕自身もどんどんとレベルアップしていきたいので、今回のラリーで得た経験を、業務にしっかりと活かしたいと思います」と、今後へのモチベーションはさらに高まった様子。自身の愛車もWRX STIとのことで、今回の3位表彰台獲得に笑顔を見せていました。

 次戦は5月20日~22日に開催される第4戦『RALLY TANGO』です。京都府京丹後市を拠点に丹後半島を舞台として行われる舗装路(ターマック)ラリーは、2022年シーズンの折り返しとなるラウンド。SUBARU WRX STI勢の力走にご期待ください。

3位表彰台を獲得した新井敏弘/田中直哉組(富士スバル AMS WRX STI) 2022年JRC第3戦久万高原ラリー
3位表彰台を獲得した新井敏弘/田中直哉組(富士スバル AMS WRX STI) 2022年JRC第3戦久万高原ラリー

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