2019年以来の“母国ラウンド”ラリー・フィンランド出場となったラトバラは、最終日も大勢のファンの声援を受けながら安定した走りを続け、パワーステージでボーナスの1ポイントを獲得しつつ総合5位でラリーを終えている。
「このクルマで走るのは本当に楽しく、週末は驚きと喜びの連続だった。一生忘れられない、本当に驚異的な体験だったよ」と語るのは、1戦限りながら2020年のスウェーデン以来となるWRC復帰を果たしたラトバラ“選手”。
また、38歳のフィンランド人ドライバーはチーム代表として、ふたりのドライバーの活躍を喜んだ。「エルフィン(・エバンス)が表彰台の頂点に立ち、(勝田)貴元が総合3位に入ったのも特別なことだし、本当に嬉しく思う」
第4戦クロアチア以来となる今季2勝目をマークしたエバンスは、「僕たちにとって素晴らしい週末になり、このラリーで2回目の優勝を飾ることができたので特別な気分だ。土曜日に向けて少しずつセットアップを進めることができ、それが大きな自信に繋がった」と今戦の勝因を語った。
そして、待望の2023年シーズン初表彰台を獲得した勝田は「前戦エストニアの後、チームのエンジニアたちと一緒に、どこを改善すればいいかを一生懸命分析した結果、金曜日の朝からいいパフォーマンスを発揮することができました」とコメント。
続けて「テストの時にフィンランドの道をうまく走るためのアドバイスをくれた、カッレ(・ロバンペラ)にも感謝しなければなりません」と述べている。
TGR-WRTが今季8勝目を目指すことになるWRCの次戦は、9月7日(木)から10日(日)にかけてギリシャで開催される第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』だ。“神々のラリー”の名で知られる伝統的なグラベル(未舗装路)ラリーは、直近2戦のスムースでフラットなグラベルから一変。大きな石が転がる山岳ステージを舞台に、荒れた路面を走行するラフグラベル・ラリーだ。

