ジェームスは、11月にデイトナで行われるIMSA公認テストにマシンを参加させることは「まだ目標だ」と語り、確定には至っていないことを認めた。このマシンが来年1月のデイトナ24時間でレースデビューを果たすかどうかもまだ分かっていない。

「まだ動きのある目標であるため、今はまだ何も約束できない」とジェームスは語る。

「計画どおりに進んでいる。しかし、まだホモロゲーションや風洞(各シリーズがBoP設定のために用いる風洞試験)の段階にも至っていない。今後我々はザウバーとウインドシアの風洞に行く必要がある」

「(風洞を改修中のザウバーには行かず)すべてがウインドシアで済むと考えられていたが、今はプログラムを並行させなければならないんだ」

 2月28日に開催されるWEC開幕戦カタール1812kmでのデビューが最新の可能性であることは理解されており、ジェームスは、IMSAのGTPクラスとは異なり、ハイパーカーメーカーがフルシーズンを戦うことは「ルールにある」と認めている。

 彼によると、ヴァルキリーAMR-LMHをドライブする全員がアストンマーティンのファクトリードライバーで、現役のワークスドライバーもしくはファクトリーステータスを獲得した外部ドライバーが起用されることになる。現在ハート・オブ・レーシングチームと契約しているドライバー数人がそのラインアップに加わる可能性が高く、他のドライバーも検討中だという。

 ダレン・ターナー、マリオ・ファーンバッハー、ハリー・ティンクネルはヴァルキリー・レースカーの最初のシェイクダウンに参加した。また、ロス・ガン、アレックス・リベラス、ロマン・デ・アンジェリスはそれ以降のテストでV12エンジン搭載マシンをドライブしている。

「彼らは皆、どこの出身であろうとファクトリードライバーになる」と語るジェームス。

 2台のWECハイパーカーと1台のGTPオペレーションに必要なドライバーの数について質問されたジェームスは、可能な限り少ない人数にしたいと答えた。

「ハードに働いてもらうつもりだ。8人のドライバーがいないとは言わないが、できるだけ少ない人数でやって、彼らに可能な限り多くの走行時間を与えたいと考えている」

「より多く走らせることで、より良い走りができるようになるだろう。まだ決めたわけではないが、それが私の希望だ」

ヴァルキリーAMR-LMHのレースデビューはまだ「動く目標」。デイトナ24時間ではなくWEC開幕戦カタールが現実的か
アストンマーティン・ワークスドライバーのひとりであるマルコ・ソーレンセン

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