「目まぐるしく激変する天候に翻弄されたレースでした。7号車の不運によって我々が優勝することができ、申し訳なく思っています」と語るのは、8号車をドライブした一貴だ。
「何度も困難な場面に直面したことは、ル・マンに臨むための試練だと考えています。今回のひとつの目標だったチームタイトルを決めることができて、ささやかながらお祝いをすることができました」
「次回は、最大目標のル・マン連覇とトライバーチャンピオン獲得の大仕事が待っています。それがどれだけ困難なものか誰よりも心得ていると思っています」
大荒れのレースのスタートドライバーを務めたブエミは、「もちろん優勝はうれしいけれど……トップを走っていた7号車にトラブルが発生してしまい、とても残念な気持ちだよ」と複雑な心境を明かした。
「今日の7号車の速さに追いつくことは難しかったので、本来ならばこんな結果ではなかったはずなんだ」
「一方、我々は序盤に不運と無線不具合に見舞われこそしたが、最終的にはチームはチャンピオンを獲得できたことはとてもうれしい結果になった」
「ドライバーポイントのマージンを広げて、最終戦のル・マン24時間レースに臨むことになるけれど、タイトル獲得の保証は何もない。だから、ル・マンには正々堂々と臨みたいと思っているんだ」
また、今シーズン限りでのトヨタWECチームからの離脱が発表されたアロンソもチームタイトル獲得を喜ぶ。
「激変する天候に加え、いくつかの問題が発生した前半は、本当に難しいレースだったね。気持ちが上向いたり、沈んだりの状態だったよ」
「今日の最大の目的はチームチャンピオンを決めることだったが、見事TOYOTA GAZOO Racingにタイトルがもたらされて、とてもうれしく思っている」
「今シーズンのここまでの結果は素晴らしい内容ばかりだった。最終戦のル・マンでも連覇とドライバータイトル獲得に向けて全力を尽くしたいと思っているよ」と抱負を述べた。
トヨタの大会2連覇がかかる第87回ル・マン24時間レースは6月12~16日、フランスのサルトサーキットで開催される。