西の空が赤く染まった19時。ナイトセッションの開始とともに、ポルシェ2号車がいの一番にコースインし、いきなり1分37秒4というこの日の全体ベストをマーク。午後のセッションからのインターバルでハイダウンフォース仕様に戻された5号車は、ブエミがコースインし、1分38秒9というこの時点の2番手タイムを記録していく。アウディ7号車はアンドレ・ロッテラーがマシンに乗り込み、1分39秒6をマークするも、1コーナーでコースオフしたあと、ピットへと戻ってしまう。

 20時前、ブエミからマシンを引き継いだ一貴は、漆黒の闇へと出て行った。数周を終えるとピットインし、マシンを調整。その後ニュータイヤで再びコースへ。このアウティングの計測1周目で、1分38秒6とタイムを更新する。
「もうちょっとうまく走れたかなという部分はありますが、(タイム的には)まぁこんなものなのかな、と。いままでに比べたら、ポルシェに近い位置にはいますし、去年よりは確実に前進していると思います。勝てるか勝てないかっていうのはまだ分からないですけど、去年よりは確実に近いところにいると思います」

 一貴がマシンを下りたあとに、デイビッドソンが最後の最後でタイムを更新。ポルシェから0.860秒の遅れは、昨年のここでの結果を考えても、トヨタとしては「胸を撫で下ろせる結果」だろう。
「もっとうまくできるはず、というポイントはたくさんありますけど、いまの段階としては良かったかなと。まだ伸びシロはあると思うので。いろいろと試せてよい一日でした」と、一貴はテスト初日を締めくくった。

 明日26日の走行2日目は、小林可夢偉を含む6号車の3人が、TS050のステアリングを握る予定となっている。

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