プジョーはまた、トタルエナジーズ社の子会社であるサフト社と協力して、モーターに電力を供給する900Vの車載バッテリーを開発している。このバッテリーは、ブレーキング時に運動エネルギー回収システムによって充電される。
「サフトはセルの開発を行っているため、その準備はできている」と語るのは、トタルエナジーズ・モータースポーツ・コーディネーターのロメイン・オーブリー。
彼は、「我々は生産を開始しており、プジョースポールとトタルエナジーズが共同開発したバッテリー・マネジメント・システムを完成させなければならない」とSportscar365に語った。
「これまでのところ、すべてにおいてグリーンライトが灯っている。開発は順調に進んでおり、2年前にプジョーと決めたスケジュールは守られている」
ステランティス・モータースポーツの責任者としてプロジェクトを監督するジャン-マルク・フィノーによると、プジョーは9月末から10月初旬にかけて、エンジンとフロントMGUを一緒にダイノで走らせることを計画しているという。
「ICE(内燃機関)と電動モーターを別々にテストし、その両方をテストした後にベンチテストを行う」と彼は言った。
「ベンチテストでは、システムがクルマに組み込まれているため、特定の情報や数値を発見するために特性評価や測定など、すべてのチェックを行う」
「私たちにとって(プレ・トラックテスト)開発プログラムの時間を短縮することは、クルマのテストを開始するまでの時間を短くするために最善の方法なんだ」
「万が一、問題が発生して一部のパーツを再設計する必要がある場合、これがチャンピオンシップに参加する正確な日付を今すぐに約束できない理由だ」
「それは、この規則の特殊性によるものだ。クルマがホモロゲーションされると、5年間にわたって開発が凍結されることになる」
2022年のWECは3月18日にアメリカ、セブリング・インターナショナル・レースウェイで開幕する予定だ。第90回ル・マン24時間は6月11~12日予定されている。
プジョーのジャンソニは、ダイノテストは9X8がトラックデビューするまで継続されると説明した。彼によれば、最初の走行はヨーロッパで行われる予定だ。
「それはおそらく、私たちがテストカーを走らせ始めるのと同じ時期になるだろう」とジャンソニ。
「理想的なのは、エンジンだけでなくパワートレイン全体のテスト行うことだ。システム全体をテストするため、実際に(トラック)テストを行うところまで拡張したいと考えている」
「テストカーを走らせながら、同時にダイノで別のエンジンやギヤボックスを使ってテストを行うことも可能だ」
またシミュレーションテストも、プジョーと契約している7人のドライバーたちによって2021年のレーススケジュールに合わせて継続して行われている。
