4社のLMDhコンストラクター(ダラーラ、オレカ、マルチマチック、リジェ)のうち、ダラーラは700人以上を雇用する規模の大きな会社であるため、複数のOEMのプロジェクトを扱うのに最適な設備であるとアンジェレッリは考えている。

 また、2023年には3つ目のLMDhプロジェクトをサポートするキャパシティがあり、2025年までに4つ目あるいは5つ目の異なるOEMのプロジェクトを立ち上げることを目標にしている、とアンジェレッリは述べている。

 これは、現在の開発チームがBMW、キャデラックそれぞれのプログラムを、ダラーラのレースエンジニアリングチームに引き渡すタイミングで、新たなLMDhプロジェクトのための開発チームを編成できる余裕が生まれるからだ。

「この先、開発チームから、パフォーマンス・エンジニアに引き渡されていく際の、中間の段階というもの生じる」とアンジェレッリ。

「彼らは少しの間ともに働き、その後は完全にパフォーマンス・エンジニアの手に移る。そして、2023年にレースが始まる」

 アンジェレッリはまた、次のように付け加えた。

「(マニュファクチャラーが)異なるコンストラクター間で(見積もり)金額を比較する際には、プログラムに関与する人数を確認する必要がある」

「ここに、我々と競合他社との違いが明確になる。我々はこのように別々のグループで作業を行っているため、コストがかかっているのだ」

「だが、それはマニュファクチャラーに唯一無二の何かを与えるだろう。これは、他のコンストラクターが真似できることではない」

IMSAのパドックでウェイン・テイラーと話し込む、ダラーラのマックス・アンジェレッリ(右)。2005年、2013年にドライバーとしてグランダムのタイトルを獲得している
IMSAのパドックでウェイン・テイラーと話し込む、ダラーラのマックス・アンジェレッリ(右)。2005年、2013年にドライバーとしてグランダムのタイトルを獲得している

 同一コンストラクターと提携しているすべてのOEM間で共有されるコンポーネント(アンジェレッリら関係者の言う『スパイン』)は、モノコック、サスペンション、その他のパーツで構成されており、それらは2017年にIMSAに導入された第1世代のLMP2/DPi仕様から進化したものとなる。

 アンジェレッリは、DPi時代に蓄積された知識が、新世代のシャシー構造へと移行されると語っている。

「スパインのパラメーターには、少し違いがある。(LMDhは)現在のDPiのスパインの、進化版であると言えるだろう」

「より明確になっている。LMDhのコンセプトは、DPiで学んだものからの第一歩だ」

「新たなプロジェクトを立ち上げる際には、『ああしておけばよかった』という状態になるものだ。そんなすべてが、LMDhには適用されている。(DPi立ち上げ時より)はるかにシンプルで、疑問も少ない」

「ただ、クルマ自体に関しては完全に別の世代へと生まれ変わる。我々の場合、DPiと共通のものは何もない。アルド(・コスタ)と彼がもたらしたノウハウのおかげだ」

ダラーラの現行LMP2規定マシン、P217
ダラーラの現行LMP2規定マシン、P217

ダラーラのファクトリーから近いイモラでの2021年エミリア・ロマーニャGPを訪れたアルド・コスタ(左からふたり目)
ダラーラのファクトリーから近いイモラでの2021年エミリア・ロマーニャGPを訪れたアルド・コスタ(左からふたり目)

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