日本勢ではケッセル・レーシング57号車フェラーリ488 GTE Evoで木村武史、Dステーション・レーシング777号車アストンマーティン・バンテージAMRで藤井誠暢がスタート担当したLMGTEアマクラス。
序盤、予選で激しい争いを見せたコルベット・レーシング33号車シボレー・コルベットC8.Rのベン・キーティングが、クラスポールのアイアン・デイムス85号車ポルシェ911 RSR-19のサラ・ボビーをパスするが、ボビーがこれを抜き返す展開に。
するとその背後を走っていた83号車フェラーリのルイス・ペレス・コンパンクがクラッシュしSCが導入。藤井はこの時点で6番手までポジションを上げてきていたが、SC中にステイアウトする作戦を採り、暫定首位に立った。
再開後も2台の実質トップ争いは続き、2時間経過時点では85号車が先行する。一方のキーティングは2時間40分のロングドライブを終えると、2番手でニコラス・バローネへバトンタッチした。
その直後、トップをいく85号車ポルシェのラヘル・フレイがターン1立ち上がりでアウトにはらみ、グリーン上で大きく跳ねてマシンを打ち付け、リヤバンパーが外れるアクシデントが発生。これにより85号車はピットでの修復を余儀なくされ、ポジションを大きく落としてしまった。
その後、LMGTEアマクラスは33号車コルベットがリ大きくードする展開となった。これにデンプシー・プロトン・レーシングの77号車ポルシェ、AFコルセの54号車フェラーリらが続く展開となるなか、ケッセルの57号車フェラーリも表彰台圏内へとポジションを上げてくる。
ケッセルはレース後半も安定した走行を続け、2番手走行中の残り6分で最後の燃料スプラッシュへ。これでひとつポジションを下げるも3位をキープし、木村にとってはWECでは初となる表彰台獲得で2023年開幕戦を終えた。
開幕戦のクラス優勝は終始強さを見せたコルベット・レーシングの33号車コルベット(キーティング/ニコラス・バローネ/ニッキー・キャツバーグ)。2位はデンプシー・プロトンの77号車ポルシェが獲得。Dステーション・レーシングの777号車はクラス10位でフィニッシュしている。
WECの次戦第2戦はポルトガルのポルティマオで行われる6時間レース。4月14〜16日に開催される。



