多くのドライバーがウォームアップを1周でアタックに入るなか、松下は2周をかけてゆっくりとタイヤを温めてからアタックしていたが、それが裏目になってしまった。そこまで圧倒的な速さを見せていただけに、なんとも悔しい予選Q2敗退となってしまった。

 予選Q3でニュータイヤのソフトタイヤを残していたのは4名で、結果としてトップ山本から、福住、野尻、伊沢の順となったが、今回の予選で印象的だったのが、Q1ではトップ6がホンダ陣営、Q2はトップ4、Q3はトップ5と、上位をすべてホンダ陣営が独占している点だ。

 タラレバで『もし予選Q3でニュータイヤのソフトタイヤが残っていたらポールを争えたか』という問いに、「まったく見えません」と石浦が話せば、「今の状態では絶対無理です」と一貴も即答。他のトヨタ勢のドライバーに聞いても明言はしなかったが、エンジン開発の面でホンダとトヨタの勢力図が大きく代わったことが露呈したのが、今回の予選の一番のトピックスだとも言える。

 実際、エンジンの出力が大きく違えば燃費の差も大きくなり、レースのラップタイムだけでなく、300kmという長距離レースでは給油時間を考えるとホンダ陣営のアドバンテージはかなり大きいと言わざるを得ない状況だ。

 ホンダエンジンが大きく進化したのか、それともトヨタエンジンに何か開発上の問題があったのか、その真相はまだ知る由もないが、決勝はソフトタイヤの使い方とそのライフ、そしてホンダ陣営内でのトップ争い、山本と福住の師弟対決&ホンダの新旧バトルに注目が集まり、予選日でダントツにクルマが決まっていた松下が決勝でどこまで順位を挽回するかが見どころとなる。

 その中でトヨタユーザーがどこまで存在感を示せるか。ホンダ陣営とトヨタ陣営の関係が、劇的に変わりつつあるのが象徴される開幕戦の予選となった。

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