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投稿日: 2019.08.19 13:43
更新日: 2019.08.19 13:49

トヨタ 2019スーパーフォーミュラ第5戦もてぎ レースレポート

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スーパーフォーミュラ | トヨタ 2019スーパーフォーミュラ第5戦もてぎ レースレポート

決勝

 18日(日)も暑い一日となりました。強い日差しで気温37度、路面温度49度という厳しいコンディションの下、午後2時15分にフォーメーションラップが開始されましたが、スターティンググリッドに車両が並んだところでエンジンストール車両が発生し、スタートはやり直し。予定よりも5分遅れ、1周減算の51周で決勝レースのスタートが切られました。

 最前列2番手の平川は2番手をキープ。その後方では7番手スタートの小林が見事なダッシュを決め、5番手へ2つポジションアップすると、第3コーナーでも1台かわし、4番手へと浮上しました。

小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)
小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)

 上位勢はソフトタイヤでのスタートを選択し、スタート直後はそれぞれの間隔が一旦空いたものの、その後は2番手の平川、4番手の小林がそれぞれ前を行くライバルをテール・トゥ・ノーズで追撃する展開。

 一方、後方グループは早めのピットインや2回ピット作戦など、様々な戦略でレース後半でのポジションアップを目指しました。なかでも、12番手スタートのキャシディはミディアムタイヤでスタートすると、4周終了時点でピットインしソフトタイヤへ交換。猛烈な追い上げを開始しました。

 1秒以内の差をキープしたまま首位を追い続けた平川は、23周目に首位を奪取。これを見た小林も猛プッシュ。数周にわたって息を飲むようなバトルを繰り広げた末に、33周目に小林も前を行く車両をパスし、3番手へとポジションを上げました。

 平川、小林らがピットインを遅らせて後続との差を広げる一方で、早めにピットインしたキャシディが、ピット義務を終えた集団の首位に立ち、後半戦は、上位勢がピットインを終えた後にキャシディとの位置関係がどうなるかに注目が集まりました。

ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM'S)
ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)

 首位に立った平川もプッシュを続けて後続との差を広げ、37周終了時にピットイン。キャシディの前でピットアウトすることに成功しました。

 小林は最後までピットインを遅らせ、首位に立った後はこちらも素晴らしく速いラップタイムを刻みながら、見えないライバルとのバトルを展開。

 42周を終えてピットインした小林は、好ピット作業にも助けられ、平川の後、2番手でコースへ復帰しました。

 上位勢がピット義務を終えた時点で、4番手に付けていたキャシディは更に追い上げを続け、45周目に3番手へ浮上。小林も平川との差をじりじりと詰めていきましたが、平川は約3秒の差を付けて逃げ切り、自身国内トップフォーミュラでの初優勝を飾りました。

レース後、優勝した平川亮(左)を祝福する小林可夢偉(右)
レース後、優勝した平川亮(左)を祝福する小林可夢偉(右)
スーパーフォーミュラ初優勝を飾った平川亮。星野一義監督も笑顔
スーパーフォーミュラ初優勝を飾った平川亮。星野一義監督も笑顔

 小林は第3戦に続き今季2度目の2位。ドライバーズランキングでも4位に浮上。そして、キャシディが3位でフィニッシュし、トヨタ/TRDエンジン勢が表彰台を独占しました。キャシディはこれで今季5戦全戦でポイントを獲得するとともに、1勝、3度目の表彰台獲得で、ドライバーズランキングでもトップに躍り出ました。

 また、予選5番手からスタートでやや出遅れたもののその後着実に追い上げた石浦が6位でポイント獲得を果たしました。

■コメント
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 20号車 平川亮

「初優勝できましたが、自分が嬉しいというよりは、感謝の気持ちの方が大きいです。ここまでなかなか結果が出せないなか、チームの皆さんがすごく頑張ってくれましたし、周りで支えてくれている家族だったり、ファンの皆さんとか、スポンサーの皆さんが僕を信じて応援してくれました」

「今回は金曜日からとても調子が良く、自信を持って臨めましたし、決勝レースでも、皆さんの応援がすごく力になったと思います。ようやく初優勝を果たせましたが、ここから更に2勝、3勝していきたいと思います」

carrozzeria Team KCMG 18号車 小林可夢偉

「7番手グリッドから2位というのは喜ぶべき結果だと思います。予選は思ったよりも良くなかったんですが、レース前から、決勝では良いパフォーマンスが出せることは分かっていたので、落ち着いて臨みました」

「ただ、なかなか前のクルマを抜けずに厳しい展開になりましたが、結果的に2位でフィニッシュでき、正直今日できるレースとしてはベストのリザルトだったと思います。こういうレースを続けることでいつかチャンスが来ると思っているので、気を引き締めて残り2戦も戦いたいと思います」

VANTELIN TEAM TOM’S 37号車 ニック・キャシディ

「今日できる最高の結果だと思います。12番手と後方からのスタートだったのでとてもタフなレースでした。参戦初年度の一昨年から、もてぎでは5位、3位と良い結果で来ていたので、今年も自信を持って臨んだのですが、予選は望み通りにはいきませんでした」

「ただ、今日のフリー走行とウォームアップではフルタンクでも2番手、1番手と好調だったので、できる限りエアがクリーンな状況で走れるような戦略で追い上げました。ただ、フルタンクの重い車両で、最後までタイヤを持たせながらライバルをパスするのはとても大変でした。それでもクルマが素晴らしく速かったし、ベストを尽くした結果で満足しています」


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