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投稿日: 2020.05.27 16:45
更新日: 2020.05.28 13:11

【国内トップドライバーオフインタビュー山下健太】英会話勉強のおすすめはワイルドスピード。強力体制でチャンピオン獲得へ決意

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スーパーフォーミュラ | 【国内トップドライバーオフインタビュー山下健太】英会話勉強のおすすめはワイルドスピード。強力体制でチャンピオン獲得へ決意

Q:実車のお話もうかがいたいのですが、3月24、25日に行われたスーパーフォーミュラ富士テストの手応えはいかがでしたか?
山下:
少し速さが足りなくて、ずっと下位に沈んでしまいましたね。内容に関してはKONDO RACINGは冬が速くて、夏が微妙な結果になる傾向があるので、それを補おうといろいろ試していました。あと、今年から阿部(和也)エンジニアが来てくれたので、いいテストができたかなと思うところもあります。

Q:Q:昨年、スーパーGTで阿部エンジニアと組んでタイトルを獲得しましたが、阿部エンジニアが作るスーパーフォーミュラのセットはどのような感触ですか?
山下:
去年までとは全然違うと思います。まだレースをしていないので分からない部分もありますが、もしかしたらいままでが少し特殊なセットだったのかもしれないと感じています。昨年のスーパーGTで阿部エンジニアとやらせてもらって非常に乗りやすいクルマだったので、今年のスーパーフォーミュラも期待できると思います。

Q:変化という部分でいくと、昨年までのタイヤ2スペック制から今年はソフトタイヤだけの1スペック制に変わります。
山下:
そうですね。コンパウンドは変わっていないと聞いていますが、乗っている感じは少し変わったように感じましたね。少し硬めの方向にいっているのかなと。特にリヤタイヤが少し違う気がしました。

Q:レース展開としてはどのように変わると思いますか?
山下:
昨年はだいぶ運に左右される部分が大きかったですが、今年はガチンコ勝負的な感じになるのかなと思っています。ただ決勝に関してはセーフティカーのリスクも少ないので、早めにピットインしたほうがいいでしょうね。おそらく全車がミニマムで入るような感じになるかもしれません。ただその方が運に左右されることは少ないのでいいと思います。

サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)
サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)

Q:今年は2019年の全日本F3王者であるサッシャ・フェネストラズ選手とチームメイトになります。
山下:
サッシャは速いです。この前のテストも常に上位にいましたしね。

Q:ドライビングスタイルは似ているんでしょうか?
山下:
まだちゃんと比較していないのでなんとも言えませんが、少し違うような気がしています。僕は基本的にブレーキで突っ込まない派なんです。コーナーで車速を落とし切らずに走っているので、普段だとコーナーの立ち上がりは他車より速かったりするんですが、富士のテストでは立ち上がりもサッシャの方が速かった。レースになってみないと分からないですが、サッシャは手強いなと思います。

Q:チームメイトが最大のライバルですね。
山下:
はい。でもふたりでいいクルマを作って、チームとしてもいい結果が残せたらと思います。

Q:一方で今年はWECにも参戦されていますが、こちらはレースの再開が8月まで延期になってしまいました。
山下:
そうですね。ル・マン24時間も9月に伸びてしまいました。こちらもだいぶ時間が空いてしまいますが、WECは一発の速さというよりも、安定して長く走りましょうという感じなので、いつ乗っても大丈夫かなと思っています。それよりもスーパーフォーミュラの方が尖ってるというか、ドライビング的にもバシッとやらないといけないので心配ですね。

Q:では今年のスーパーフォーミュラとWECはそれぞれどんなシーズンにしたいですか?
山下:
今年は阿部エンジニアが来てくれて、環境的には非常に強力な体制になりました。参戦4年目になるので、チャンピオンを絶対に獲るという気持ちでやっていきたいです。WECではチームメイトにジェントルマンドライバーの方がいるので優勝は少し厳しいですが、すべてがうまくいけば3位表彰台には届くと思っています。だからまずは表彰台を目指したいです。僕自身としては予選とファーストスティントを担当してるので、スタートから前に出られるような走りを目標にしています。

Q:ファンも山下選手のレースを楽しみにしています。
山下:
大変な状況が続いているので僕らもストレスがたまっていますが、それ以上にファンのみなさんもストレスを抱えていると思います。でも状況的にはみんな同じです。いまを頑張って耐え切って収束したときには、サーキットで僕らのレースを見てもらえればうれしいです。

※ ※ ※

 2019年のスーパーGT最終戦での関口雄飛(au TOM’S LC500)との白熱したバトルが記憶に新しい山下。普段のおっとりとした雰囲気からは想像もできないようなアグレッシブな走りで観る者を夢中にさせる魅力を持っている。さらに「いつドイツに戻れるか分からない」と語りながらも、勉強のため英会話に取り組む意欲も見せている。今シーズン、スーパーGTへは参戦しないため、国内のレースで山下の走りを直接目にする機会は減ってしまうが、阿部エンジニアとのチャンピオンコンビで挑むスーパーフォーミュラでどんな戦いを見せてくれるのだろう。


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