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投稿日: 2023.04.27 14:10
更新日: 2023.04.27 14:23

ThreeBond Racing スーパーフォーミュラ第3戦富士 レースレポート

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スーパーフォーミュラ | ThreeBond Racing スーパーフォーミュラ第3戦富士 レースレポート

開幕戦に続き、
連続ポイント獲得なるか?!

 2023年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第2大会(第3戦)が、4月22日(土)〜23日(日)にかけて三重県の鈴鹿サーキットで開催された。

 前回富士スピードウェイで開催されたシリーズ第2戦で、福住仁嶺選手は7位に入賞し選手権ポイントを獲得した。チームはこのときのセッティングに手応えを感じ、あえて、開幕前に鈴鹿サーキットで行われた合同テストで試したセッティングではなく、前回の富士スピードウェイ向けセッティングをベースに、鈴鹿向けに微調整を加えたマシンを、鈴鹿サーキットへ持ち込んだ。

Round.3 公式予選

 公式予選の行われる22日(土) 鈴鹿サーキットには強い風が吹いた。公式予選に先駆けて午前中に90分間のフリー走行が行われ、マシンの最終調整が行われた。強い風の影響もあって福住選手は狙い通りの感触で走行することができず、ピットインを繰り返してチームとセッティングの微調整を進め、19周を走行した。

 午後の公式予選はノックアウト方式で行われた。ノックアウト方式とは、出走22台を11台ずつQ1セッションA組、 Q1セッションB組に分けてそれぞれ10分間のタイムアタックを行い、上位6台ずつ12台が7分間のQ2セッションに進出し、タイムアタックを行って最終的な予選順位を決める方式のこと。

 福住選手は、フリー走行での操縦性に満足できず、わずかにセッティングを変更しQ1セッションB組に出走。しかしタイムアタックでは出走12台中7番手に終わり、Q2セッションへ進出できる上位6台には惜しくも0秒097足りず、食い込むことができなかった。この結果、福住選手のスターティンググリッドは全体で13番手と決まった。

2023スーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿 福住仁嶺(ThreeBond Racing)
2023スーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿 福住仁嶺(ThreeBond Racing)

Round.3 決勝

 23日(日)は朝から晴天となり風は弱まった。15時45分、決勝レース開始が予定されていたが、スターティンググリッドで5番手にいた選手がスタートできず、さらに仕切り直されたスタートでも7番手にいた選手がトラブルを起こしてピットへ戻った。

 スタート合図が下され加速した福住選手は、9番手にまで順位を上げて第1コーナーへ飛び込んだ。4周目には10番手に順位を落としたが、その後シリーズポイント獲得圏内である10番手のポジションを守って周回を重ねた。

 10周を過ぎ義務づけられたタイヤ交換が可能になると、前を走る小高一斗選手がタイヤ交換のためにピットインしたが、チームは敢えてタイヤ交換を遅らせ、小高選手と順位を入れ替えるアンダーカット作戦を選んだ。

 作戦では、福住選手がその後でタイヤ交換をしても小高選手が前へ出ないようペースアップする予定だった。しかしすでに福住選手のタイヤも消耗が進んでおり、思ったほどのペースアップができなかったため、チームは、14周目に福住選手をタイヤ交換のためピットに呼び戻した。

 結局タイヤ交換を終えてコースに復帰した福住選手は小高選手と順位を入れ替えることができず、逆にジュリアーノ・アレジ選手の先行を許して実質順位を11番手に落としてしまった。その後上位の2台がアクシデントを起こして脱落し順位が繰り上がったものの、関口雄飛選手、そしてジェム・ブリュクバシェ選手にオーバーテイクされて結局順位は11番手となった。

 最終ラップで関口選手がピットインしたため順位が繰り上がり、最終的に福住選手は10位でチェッカーフラッグを受け、第2戦に続き選手権ポイントを獲得してレースを終えた。

 シリーズ第3大会(第4戦)は、5月20日(土)〜21日(日)、大分県オートポリスインターナショナルレースコースで開催される。

2023スーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿 福住仁嶺(ThreeBond Racing)
2023スーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿 福住仁嶺(ThreeBond Racing)

ドライバー 福住仁嶺 コメント

「予選はもう少しでQ2に行けるところでしたが、全体13番手グリッドを獲得することができました。決勝レースでは他車のトラブルにも助けられてスタートで前に出ることができ、前半はポイント圏内で戦えました。ただ、車のバランス含めた仕上がりにはまだまだ満足できる状態ではありません」

「我々は数少ない台体制のチームなので、やはりデー夕量が不足してしまいます。なんとかチームの皆さんと有効的なコミュニケーションをとって、車をもっと良い状態に引き上げたいと思います。今回はレース中、無線でアドバイザーにすごく助けられました。結果的にではありますが、ポイントが2戦連続で獲れて良かったです」

2023スーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿 福住仁嶺(ThreeBond Racing)
2023スーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿 福住仁嶺(ThreeBond Racing)

監督 道上龍 コメント

「1ポイント獲得することができたものの、苦戦した週末でした。フリー走行、予選と車のバランスを追求しましたが、レースでは決して満足の行くような状態には仕上げることができませんでした。ポイント圏内で戦えるようになってきた手応えはありますが、気を緩めず中盤戦に臨みます」

「次戦のオートポリスはタイヤに厳しいコースなので、決勝レースではタイヤのマネージメントが難しくなります。予選で前のポジションを目指すのはもちろんですが、決勝レースのセッティングがポイントになりますので、フリー走行からロングランを確かめるだけの余裕を作りたいと思っています」

ドライビングアドバイザー 塚越広大 コメント

「結構悩んだ週末でしたが、連続してポイントを獲得できたのは大きな意味があると思います。レース中は、SFgoの画面を見ながら、ドライバーの気持ちに立って無線を通して福住選手にアドバイスを送りました」

「ライバル達がどれだけOT(オーバーテイクシステム)を残しているかとか、いつ使ってきそうだとかを伝えていましたが、無線の状態が悪くなるときがあって、福住選手には少し苦労をかけました」

チーフエンジニア 伊与木仁 コメント

「非常に苦しい週末でした。土曜日のフリー走行で、あまりセッティングが良くなくて、少し変えて予選に臨んだらそれなりに良くなって、決勝に向けてそこからまた少し変えたら、決勝前のフリー走行ではフィットしていないという感じだったので、結局決勝は予選べースのセッティングで戦いました」

「クルマは少しずつではありますが確実に良くなっています。今回は幸運に助けられたポイント獲得でした。タイヤ交換のタイミングは悩みましたが、結果論で言えば4号車と同じタイミングでピットインした方が良かったかもしれません。福住選手には悪いことをしました」


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