石浦はその後着実に走行を続け、ライバルたちをピタリとマークしながら58周を終えてピットイン。ふたたび立川に交代する。ここでもLEXUS TEAM ZENT CERUMOの作業は早く、ポジションを上げることに成功。立川は#36 LC500を抑えながら第3スティントに挑んでいた。

 しかし、62周目に差しかかった立川の前方に、ピットアウトしてきた#37 LC500が接近する。アウトラップはタイヤも冷えており、立川は#37 LC500を難なくかわそうとラインを変えるが、やや#37 LC500に詰まってしまった。すると、逆バンクで立川の背後につけていた#36 LC500がZENT CERUMO LC500のテールを突くかたちになってしまい、立川はたまらずコースアウトを喫してしまった。

 姿勢を乱した立川はなんとかZENT CERUMO LC500をコントロールし、バリアにクラッシュすることは避けたものの、グラベルから脱出するのに時間を要してしまい、これで14番手にドロップしてしまう。さらにその直後、LEXUS TEAM ZENT CERUMOのピットには、ピット作業違反によるドライブスルーペナルティが課されてしまった。

 立川がコースアウトを強いられた際にラジエターグリルにはグリーンが入ってしまっていたものの、幸いZENT CERUMO LC500に大きなダメージはない。立川は78周を終えピットインし、ふたたび石浦に交代。あきらめずに前を追った。

 しかし、今度は95周目に130RでGT300クラスのマシンがクラッシュしてしまい、2回目のセーフティカーが導入される。すでにラップダウンを喫してしまっていたZENT CERUMO LC500は、集団となった際に、上位陣に前を譲らなければならない。すでにZENT CERUMO LC500は2ラップダウンになってしまい、上位進出は自分たちの手では厳しい状況になってしまった。

 それでも粘り強く戦ったZENT CERUMO LC500は、87周、121周、146周にピット作業を行い、堅実にレースを進める。すると、タイヤトラブルやクラッシュに見舞われ上位陣が1台、また1台と後退。ZENT CERUMO LC500は順位が上がっていった。終わってみれば、ZENT CERUMO LC500は2周遅れではあるものの、10位でフィニッシュ。貴重な2ポイントを加算した。

 これで立川と石浦のドライバーランキングは、トップから16点差の5位となった。まだタイトルは射程圏内であり、次戦のタイでのレースで大きなポイントを獲得できれば、挽回も可能だ。そして次戦からは、ZENT CERUMO LC500を苦しめてきたウエイトハンデも軽減される。LEXUS TEAM ZENT CERUMOはリベンジに燃え、夜のとばりが降りた鈴鹿を後にした。

ZENT CERUMO LC500

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