ひと昔前とは異なり、最新の試乗は安全第一。ヘルメットだけではなく、耐火性のレーシングスーツとグローブを装着していざ助手席へ。市販車ベースであり、大柄な外国人も乗り込むことを考えられているからか、乗車の“儀式”は何事もなく終了。乗り込んだあとも上下左右、そして足元のスペースも広く、“右側”はいたって快適な空間だった。

 今回の試乗で一番感じ取りたかったのは、現代レーシングマシンの走らせ方について。ジェントルマンドライバーを想定したカスタマー向け車両のGT3とはいえ、空力が追求されレースでもタイヤをいかにうまく使うかといった点がクローズアップされるため、「車両姿勢をフラットに保つ」ことがトレンドなのだと勝手に想像していたからだ。

 そこで注視したのが柳田選手の右足。パドルシフトなので右足はアクセル操作オンリーとなるが、その踏み込みより、閉じる(戻す)方向での操作がどのようなものなのか、目に焼き付けたかったのだ。

 しかし! シートベルトを締めてもらっている際に、自らの浅はかさに気がついた。そう、GT3仕様のGT-Rは左ハンドルなので、“右側”の助手席からはセンターコンソールに邪魔されてアクセルペダルがまったく見えないのだ……。

 以前、某若手ドライバーがシミュレーター(フォーミュラ)でものすごく慎重に右足を使っていたのを見たことがあり、ハコの実車ではどうなのか知りたかったのだが、考えてみれば今回はデモンストレーションラン。燃費もタイヤの状態も気にする必要はなく、お客さんを楽しませるために柳田選手はマシンを振り回すに決まっている。

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