そこで有力な予想として挙げられるのは2019年のチャンピオンコンビ、大嶋和也/山下組の復活だ。当時、タイトル獲得に大きく貢献した阿部和也エンジニアも14号車の続投が濃厚と見られ、これが実現すればチャンピオン獲得経験を備える有力な1台となる。もっとも、2019年と異なるのは陣頭指揮を執っていた脇阪寿一監督が同チームには不在ということであり、その意味での不安は拭い切れないが……。

 仮に山下が14号車で大嶋と組むことになった場合、トムスの2台、36号車と37号車のラインアップはどうなるのか? 昨年は37号車がシリーズランキング2位、36号車が同4位で、“トヨタ内ランキング1-2”を独占した。そうした実績を踏まえれば、それぞれのAドライバー(平川、関口雄飛)は不動と考えられる。悩ましいのはその相方だ。

 有力な候補に挙げられるのは成長著しいサッシャ・フェネストラズと坪井翔だろう。昨年の坪井はSF第2戦岡山と最終戦富士で年間2勝を挙げ、その実力に疑いがないことを証明した。坪井とは正反対に、SFでのフェネストラズは自身に非のない不運なアクシデントに見舞われ続け、多くのレースを失った。

 しかし、ことGT500に限ってみれば、年間を通じてルーキーとは思えぬ速さとクレバーなレース運びを見せ、“キャシディの後継者”と言っても過言ではないパフォーマンスを見せた。とくにフェネストラズのレースの組み立て方はキャシディと酷似していることから、37号車が平川/フェネストラズ組、36号車は関口/坪井組と予想する。

 19号車の国本雄資/宮田莉朋組、38号車の立川祐路/石浦宏明組、39号車のヘイキ・コバライネン/中山雄一組の3台は不動と思われるが、チームの要とも言えるエンジニアには動きがありそうだ。昨年はGT300を担当していた田中耕太郎エンジニアが、今季はGT500に復帰するという噂があり、しかも、それが38号車だとも言われている。

 そうなると、これまで長年にわたって38号車のエンジニアを務めてきた村田卓児エンジニアは、他チームへと移籍することになる。これまで幾度もの勝利、そしてタイトルを獲得してきた村田エンジニアが新たな活動の場として選択するのはバンドウか、サードか。その決断にも注目したい。

 また、トヨタ陣営内では、水面下でチームを支えるメカニックの移籍も活発だと言われている。なかにはチーフメカニック級の移籍があるとも言われており、そうした動きが各チームのパフォーマンスにどう影響してくるのかも気がかりだ。

2019年のスーパーGT第8戦もてぎ、au TOM’S LC500とバトルを繰り広げたWAKO’S 4CR LC500
2019年のスーパーGT第8戦もてぎ、au TOM’S LC500とバトルを繰り広げたWAKO’S 4CR LC500

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