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スーパーGT ニュース

投稿日: 2023.06.05 10:37
更新日: 2023.06.05 10:40

ホンダ 2023スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート

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スーパーGT | ホンダ 2023スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート

クラッシュのため60周でレースが終了。STANLEY NSX-GTが5位(暫定順位)

 6月3日(土)~4日(日)、鈴鹿サーキット(三重県)で2023年度スーパーGTシリーズ第3戦が開催され、GT500クラスに5台の2023年型NSX-GT、GT300クラスに2台のNSX GT3が出走しました。スーパーGTシリーズの決勝レースは通常300kmで争われますが、今回のレースは第2戦に引き続き、その1.5倍に当たる走行距離450kmの長距離レースとして開催されました。450kmレースでは、決勝レース中に2回の給油ピットストップが義務づけられます。

 レースウイークの鈴鹿サーキットは、搬入日の金曜日まで台風接近による悪天候に見舞われましたが、競技車両が走り始める3日(土)には、風が強かったものの雨は止み、天候は好転していきました。

 午後に行われた公式予選では、Q2セッションに3台のNSX-GTが進出し、100号車STANLEY NSX-GT山本尚貴/牧野任祐組が3番手、16号車ARTA MUGEN NSX-GT福住仁嶺/大津弘樹組が6番手、17号車ARTA MUGEN NSX-GT塚越広大/松下信治組が7番手のスターティンググリッドを獲得しました。

 翌4日(日)も朝から快晴となりましたが、決勝レースのスタートが近づくにつれ薄曇りとなりました。13時30分に決勝レースのスタートが切られ、乱れのない状態でレースが始まりましたが、3番手スタートの100号車STANLEY NSX-GTを操る牧野は後方から1号車MARELLI IMPUL Zに攻められ、7周目のシケインで4番手に後退しました。100号車STANLEY NSX-GTの牧野は28周を走ってピットイン、タイヤ交換と給油を行うとともに山本へドライバー交代しました。

 100号車STANLEY NSX-GTは47周目に2回目のピットストップを行って、当初の戦略通り柔らかめのタイヤへ交換してペースを上げました。77周レースの約3分の2にあたる51周目時点で、前方にはまだ2回目のピット作業を終えていない3号車Niterra MOTUL Z、24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zを含め6台の車両が走行していましたが、その後、54周目に24号車 Zがピット作業を行ったため、100号車STANLEY NSX-GTは見かけ上6番手、事実上5番手となりました。

 100号車STANLEY NSX-GTを操る山本は、事実上の首位を争う19号車WedsSport ADVAN GR Supraと36号車au TOM’S GR Supraを上回るペースで走り、前を行く23号車MOTUL AUTECH Z、1号車Zとの間隔を縮め始めました。

 ところが58周目、前を走る23号車ZがGT300車両との接触により130R出口でクラッシュ、セーフティカーが介入されました。その事故処理のため赤旗が提示されて走行が中断となりましたが、のちにコース設備修復の目途が立たないことを理由にレースは終了となりました。この時点で100号車STANLEY NSX-GTは5番手、16号車ARTA MUGEN NSX-GTが7番手、17号車Astemo NSX-GTが9番手でした。

 レース後、2回のピット義務を1回しか消化していなかった3号車が優勝したという結果に対して、全10チームから抗議が出され、これが大会審査委員会により『正当』と認められました。その結果、3号車Zには『ピットイン+給油相当時間』の60秒ペナルティーが科され、19号車 GR Supraが優勝、3号車Zは4位という暫定結果になりました。

 ところが、これに対して今度は3号車Zが抗議。大会審査委員会がこの抗議を却下したことについて、3号車は控訴を行うことを表明しました。そのためSUPER GT第3戦のレース結果は、この控訴結果が確定するまで留保されることになりました。

●佐伯昌浩 HRC SGT Large Project Leader

「決してサクセスウエイトが軽くはない100号車が、3スティント目、トップ2台と同等のペースで走れていて、実質上の3番手争いに加わったところでアクシデントが発生してレース終了となりました。アクシデントに関わられた松田次生選手が無事と聞いて安心しましたが、最後までレースを続けていれば表彰台も見えたところだったなとは思います」

「今回の100号車は、ベストな状態のNSX-GTのポテンシャルを発揮したと考えています。一方で8号車と17号車のペースが上がらなかったという課題が残りました。今シーズン、もう一度鈴鹿のレース(第5戦)があるので、データを解析してタイヤの選択とそれに合わせたセッティングを探り、備えたいと思います」

●山本尚貴 TEAM KUNIMITSU

「持ち込みのバランスは正直、狙っていたレベルにはありませんでした。ただ、途中でアジャストして最終的には合わせ込めたのかなと思います。決勝の第1、第2スティントで使ったタイヤと、路面のコンディションは決して合ってはいませんでしたが、タイヤを変えた第3スティントはペースもよく、前の2台はペースがかなりきつそうだったので、もしあのままレースが続いていたら前に出るチャンスは十分にあったと思います。レース終盤は、一番速いペースで走れていただろうなという手応えはありました」

●牧野任祐 TEAM KUNIMITSU

「走り始めは手応えがあまりなくて、フリー走行が終わった段階ではQ2進出は正直きついと思っていたのですが、うまくQ1を突破でき、少しアジャストしたら尚貴さんがすばらしいアタックをして、結果的に3番手でレースを迎えることになりました。全体的に見て、ウエイトが乗っている中、ホンダ勢の中でずっと上位にいたし、結果的に最上位で終われたのでよかったです」

「決勝のペース自体は悪くはなかったのですが、ピット作業のタイミングやタイムロスが影響してしまいました。とはいえ、僕たちとしては持っているものの中でやれることはやり、予選、決勝を含めて、想定したよりいいパフォーマンスは出せたと思います。今日の結果を受けてウエイトは重くなってしまいますが、次の富士では表彰台に上がりたいと思っています」

2023スーパーGT第3戦鈴鹿 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
2023スーパーGT第3戦鈴鹿 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
2023スーパーGT第3戦鈴鹿 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)
2023スーパーGT第3戦鈴鹿 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)
2023スーパーGT第3戦鈴鹿 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)
2023スーパーGT第3戦鈴鹿 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)


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