そのことはタイムを見てもわかる。Q3で7位に入ったウイリアムズのフェリペ・マッサのタイムは1分12秒858。Q2のアロンソのベストタイムが1分13秒693だから、その差は約0.8秒。現在のF1は平均して10馬力=0.2秒と言われているから、マクラーレンとウイリアムズの車体性能が同じだと仮定すると、メルセデス・エンジンとホンダのPUの差は約40馬力ということになる。

 したがって、「100馬力も劣っている」という批判に論理的な根拠はない。実際、スペインGPが行われたカタロニア・サーキットでの車載映像を比較すると、マクラーレン・ホンダがポールポジションを獲得したメルセデスAMGに対して差を広げられていたのは、直線区間よりもコーナーだった。車体も決してナンバーワンではない。

 もちろん、だからといってホンダのPU開発を肯定するつもりはない。それは復帰3年目の今年、表彰台争いを狙っていたホンダ自身が、第2集団にいること自体に納得していないはずだ。だからといって、言われているほどパニックになるような深刻な状況でもない。じつはルノーも現在、性能面で課題を抱えているが、アップグレード投入の見通しは立っていない。

 そういう意味では、いま抱えている最大の問題は再びトラブルが再発し始めていることだ。エンジンの性能が変わらなくても、もしトラブルに見舞われることなく、かつ入賞圏内を走行していたレースでポイントを獲得していれば、状況はいまとは大きく異なっていたはず。

 ホンダにとっての喫緊の課題はパワーを上げることよりも、まずは性能を落とさずに信頼性を保つこと。焦りは禁物だ。

F1速報WEBでは辛口コラムも掲載中
マクラーレン・ホンダ辛口コラム カナダ編:速く走れば壊れる…恥ずかしい週末に高まる不信感

本日のレースクイーン

林紗久羅はやしさくら
2026年 / スーパー耐久
D'stationフレッシュエンジェルズ親善大使
  • auto sport ch by autosport web

    SUPER GT PARADE LAP EP.1 Produced by autosport web

    禁断のGT500スワップ企画!?
    プレリュードのコクピットを千代勝正と坪井翔がチェック!

  • auto sport

    auto sport 2026年11月号 No.1625

    ドライビングの超常識
    2026-2027

  • asweb shop

    鈴鹿1000km 50回大会記念
    メモリアルフォトブック


    1966年に始まった鈴鹿1000kmレースの歴史を、50回大会を記念して振り返るメモリアルブック

    3,000円