- 大会:2015年第1戦オーストラリアGP
- 出走チーム:トロロッソ・ルノー
- 予選:12番手
- 決勝:リタイア(エンジン)
カートレース時代のフェルスタッペンは、オランダ、ベルギー、ヨーロッパそして世界でも圧倒的な戦績を残した。四輪レース転向後は2014年の米国フロリダウインターシリーズを手始めに、ヨーロッパF3で10勝を挙げて選手権3位に就いた。同年8月にはレッドブルジュニアチーム入り、16歳10カ月の時点で2015年のトロロッソ入りが相次いで発表され、シーズン終盤にはトロロッソのフライデードライバーとして起用された。
ただし、2015年の17歳165日という史上最年少でのF1デビューは物議を醸した。ジュニアフォーミュラの経験がわずか1シーズンと少なく、一般公道の自動車運転免許を持たない、として懸念を示す関係者は少なくなかった。しかし、当時のFIA規則にはフェルスタッペンへのスーパーライセンス発給と、F1昇格を阻む条項は存在しなかった。
周囲の心配をよそにF1デビュー戦の予選の結果は、Q3進出には至らずも12番手と本家レッドブルレーシングのダニール・クビアトを上回った。決勝ではミディアムタイヤでスタートしながら、ソフトタイヤを履く周囲のライバルと互角のペースを維持。一時は6番手まで浮上するも、エンジントラブルでリタイアとなった。
「スタート前はまったく緊張しなかった。ミディアムタイヤでのレースペースは非常に良かった。6、7位でレースを終えられたかもしれないが、リタイアしたのは技術的な問題で自分のせいではない。僕らの目標はコンストラクターズ選手権5位で、まずはポイントを獲得しないといけない」とレース後にフェルスタッペンは語った。


■マックス・フェルスタッペンのF1初優勝
- 大会:2016年第5戦スペインGP
- 出走チーム:レッドブル・タグホイヤー
- 予選:4番手
ルーキーながら10度の入賞で2015年選手権12位となったフェルスタッペンは、2016年第1戦もトロロッソで走った。とはいえ、第5戦スペインGPから彼はクビアトに代わりレッドブル・レーシングへ緊急昇格。この人事異動については、チームメイトを組むカルロス・サインツとフェルスタッペンの父親同士の関係悪化、ライバルチームによる水面下でのフェルスタッペン引き抜き、クビアト自身のパフォーマンス不足が原因とされる。
レッドブル・レーシングで当時チーム代表を務めていたクリスチャン・ホーナーは、この人事異動を時期尚早と反対。一方、レッドブル・ジュニアチームを率いるヘルムート・マルコは、強くドライバー入れ替えを推進して結果的に判断が正しかったと証明された。
決勝はフロントロウを占める2台のメルセデスが1周目に同士討ち。これでレッドブルの2台とフェラーリの2台による熱戦へ。明暗を分けたのはピットストップ戦略。チームメイトのダニエル・リカルドは3ストップを選んだが渋滞に捕まり4位。同じ3ストップのベッテル(フェラーリ)は3位。レース終盤は2ストップを選んだふたりの争いとなり、キミ・ライコネン(フェラーリ)から容赦ないプレッシャーを受けつつもフェルスタッペンが0.601秒差で逃げ切った。
ベッテルの記録を塗り替える最年少優勝(18歳227日)、F1参戦24戦目で優勝を飾ったフェルスタッペンは、「本当に素晴らしい気分。レースではスピードとともにタイヤマネジメントにも専念した。僕たちは最善の戦略を採ったと思う。最後のスティントではキミから猛烈なプレッシャーを受けたが、オーバーテイクは難しいので自分がミスしないよう専念した」と記者会見で話していた。
(執筆:石井功次郎)


