<性能均衡化:「0.3秒以内」を強制する規定はない>

 マニュファクチャラー間の性能ギャップを小さくしたいという希望はあるものの、レギュレーションには性能の均衡化そのものを保証するような規定はない、とロムは述べた。

「性能の均衡化を命じようとは思っていない。ただ、均衡化の一助となるべき手段を設けるだけだ。レギュレーションが安定していれば、性能差は自然に縮小していく。私たちは、いくつかの手段によって均衡化の促進を試みるが、均衡化そのものをルールで規定することはしない」

 その「手段」は、たとえば開発トークンの廃止、性能に影響するディメンジョンの制限(クランクシャフトの寸法や一部のパーツの重量など)、あるいは冷却に関する開発を抑止するための過給気温度の制限といった形で、レギュレーションに組み込まれている。

 性能の均衡とは、マニュファクチャラー4社のバルセロナでのラップタイムの差が0.3秒以内になることと言われていたが、ロムは否定している。

「メディアでは0.3秒という数字が取り上げられているが、そのような規定は存在しない。私たちは毎年シーズン初めの3戦の間に、性能差の測定を行うつもりでいる。つまり、翌年からのルール変更の締切期日に間に合うタイミングで、ということだ」

「性能差が私たちの期待したレベルではないと思われた場合には、ストラテジーグループに報告する。どう対処するかは、現在のF1統治システムに従うならば、ストラテジーグループが判断することになる」

 FIAが、どのように性能差をモニタリングするかについて、ロムは次のように述べた。「ラップタイムだけを見ることはしない。トルクセンサーやシミュレーションのためのツールを使って、各車のパワーユニットそのものの性能を計算できるからだ。そして、そのデータを出力インデックスに変換する」

「だが、これは出力だけの話ではないし、このインデックスだけの話でもないので、シーズン最初の3レースで、すべてのクルマのすべてのラップをチェックする。そしてレースごとに各パワーユニットのうち最も高い性能を示したものを選び出し、その3戦での平均値を採れば、各マニュファクチャラーのパワーユニットの適切な性能インデックスが得られるはずだ」

「このインデックスの差が、結果としてバルセロナでのラップタイムの差になるということだ」

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