F1に継続的に投資するというリバティ・メディアの戦略の成果には、チームサイドも高い関心を寄せている。昨年度の減収を受けて、チェイス・キャリーCEOは、2018年には「バランスシートの改善と、長期的なキャッシュフローの最大化」を達成したいと語った。

「やっとロンドンの新しい本社に落ち着くことができた。現在の社員数は約120人だが、2018年半ばから年末までに、約150人まで増やしたいと考えている」

「系列会社も含めて、徐々に規模を拡大してきたことより、諸経費は2016年と比べて年間5000万ドルほど増えている。主として新しい取り組みに関連したマーケティングや開発の費用は、これには含まれていない」

「1年前には、40億ドルを超える対外債務があったが、現在では32億ドルに圧縮された。これにより、利子負担は年間でおよそ1億1500万ドル軽減され、税負担も改善されている」

「また、以前のF1のオーナーによる株式売却に先立って、株式オーバーハングの可能性も解消できた」

 F1の将来に関して、キャリーは新経営陣が売り上げと収入を増加させるビジョンを構築しているとして、従来のポジティブな見方を繰り返した。

「既存のパートナー企業が、私たちとの関係の拡大を歓迎し、また新たな商業スポンサーからの関心も高いことには、良い意味で驚かされた」

「新しいスポンサー候補、プロモーター、動画配信会社などが、F1に対して示す熱意は本物だ」

「そうした熱意の多くは、これから時間をかけて正しい方向へ育っていくだろう。そして、私たちのプライオリティも、目先の現金ではなく長期的な価値を生み出すことにある」

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