このときもブーリエは「バッテリーとハイドロ漏れのトラブルだ。騒ぐほどのことではない」と余裕の表情だったが、翌日もトラブルは続いた。漏れたオイルがエンジンにダメージを与えてしまったため、パワーユニットを交換しなければならなかったのだ。

 3日目はトラブルフリーだったが、4日目に再びトラブル。ターボが不具合を起こし、オイル漏れに見舞われてエンジン交換を余儀なくされたのだ。

 つまり、今回の合同テストでのマクラーレンは、トラブルに始まり、トラブルで終えた形となった。

 これでタイムが遅ければ、低く評価すればいいのだが、最終日にフェルナンド・アロンソがテスト全体のベストタイムでフェラーリ勢に次ぐ3番手をマークしたため、評価が分かれる結果となった。

トラブル多発のマクラーレン・ルノー

 トラブルがなければ、MCL33にはQ3に進出できるだけのポテンシャルはあるだろう。ただし、マシンの性能というのは信頼性も含めて初めて下されるもの。

 アロンソは「トラブルもテストの一環」と意に介さなかったが、2回目のテストで起きたトラブルは、昨年のホンダ時代からと同じトラブルを引きずっているように思われる。もしそれが正しければ、じつは根は相当深く、マシンの根本の設計を変えない限り、レースでは完走もままならない可能性は高い。
    
 開幕戦で、マクラーレンがどこまで改良したマシンを持ち込むのか。マクラーレンにとって、今年の開幕戦はシーズン全体を占う重要な一戦となりそうだ。  

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