現在63歳のビラデルプラットからは、今のマクラーレンが迷走しているように見えている。2016年シーズン終盤にロン・デニスが解任され、何人かのスタッフたちが追放されて以降、チームがまったく優勝者を出せていないこともその一因のようだ。
「マクラーレンで改革が始まったとき、経営陣はロン・デニスに忠実なスタッフたちも一掃すべきだと考えた」とビラデルプラットは言う。
「だがそこで排除されたのは、強いマクラーレンを維持するための本質は何かを知り、長年にわたりそのやり方を理解していた人々だったのだ。チームの競争力が低下したシーズンがあったとしてもだ」
「ロン・デニスは再び勝利する方法を模索していた。勝つためには、実際に勝った経験を持ち、そのノウハウを持っていなければならない。今のマクラーレンにいる人たたちが、勝つことを知っているとは思えない」と彼は付け加えた。
「私から見ればブラウンはその力量に欠けており、いまだ学んでいる段階だ。もちろん優秀なスタッフはいるし、チームは大きな可能性を秘めてもいる。だが彼らには資金もなければ、現時点で必要なことが何かも見えていないのだ」