ちなみに2018年、トップ3チームのマシンホイールベースは、以下のようなものだった。

 最も長かったメルセデスが372.6cmで、次にフェラーリの362.1cm。メルセデスと比べて10.5cm短かった。そして最短がレッドブルの355cmで、実にメルセデスより17.6cm短いホイールベースだった。

 そもそも燃費効率が優れていれば燃料タンクを大きくする必要はなく、レギュレーションでも大型化を義務としていない。ただし燃料タンクとは別の理由で、2019年のF1マシンはさらにホイールベースを伸ばしそうである。言うまでもなく、空力的必然性からだ。

 マシンの表面積が大きくなればなるほど、デフレクターやウイングレットなどの空力付加物を取り付ける余地も増えることはおわかりだろう。そして2019年は、先行車が起こす乱流の影響を受けにくくするために、フロントウイングがかなり単純化される。

 それによって整流効果が大幅に低下し、結果的にダウンフォース量も減ってしまう。それを補うために各チームの開発エンジニアたちは、規約で許される限りの空力パーツを付けようとするだろう。そのためには、できるだけホイールベースを長くした方がいいというわけだ。もちろんこれは、現時点での推測に過ぎない。その意味でも2月から順次発表されるニューマシンのホイールベースには、大いに注目したいところだ。

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