いつも以上に上機嫌だったアルボンに対し、クビアトは「ディレイトしている」とパワーユニットのデプロイメント切れを訴えたが、データを見てもそのような形跡はなかった。実際にはブレーキング時のエンジンブレーキやリヤエンドの挙動の不安定さがドライバーにそう感じさせていたようだが、そのくらいマシンの仕上がりには差があったということになる。

 しかしモナコでは金曜に1日のオフを挟み、そこでじっくりとマシンのセットアップと自身のドライビングを見詰め直し煮詰めることができたのが良かった。

 土曜には見違えるような走りを見せ、今季初めて2台揃ってQ3に進出し、クビアトはアルボンを上回って予選8番手を獲得してみせた。

 マシンの仕上がりが良くなり思ったとおりに反応してくれるようになったことで、クビアト自身のドライビングも研ぎ澄まされて“乗れている”状態になっていたからだ。

「モナコで攻めているともっとプッシュしたいという誘惑に駆られるものだけど、マシンの限界点までに留めておくというのがすごく大事なことなんだ。クルマは僕の思うように動いてくれたし、チームのみんなが素晴らしい仕事をして僕が求めているマシンに仕上げてくれたよ。クルマは乗っていてとても気持ちが良かったし競争力もあった。これで3戦連続でQ3進出だし、僕自身のパフォーマンスにもチームのパフォーマンスにも大満足だよ」

 決勝ではスタート直後にサインツがアグレッシブなドライビングでターン3のアウト側からアルボンを交わし、続いてクビアトまでパスしてポジションを上げてきた。

スタート直後にカルロス・サインツJr.がアレクサンダー・アルボンをオーバーテイク
スタート直後にカルロス・サインツJr.がアレクサンダー・アルボンをオーバーテイク

 序盤はペースの遅いダニエル・リカルド(ルノー)に押さえ込まれるようかたちで中団グループが大渋滞に陥ったが、11周目にセーフティカーが入ったところでリカルドとケビン・マグヌッセン(ハース)がピットイン。トロロッソ・ホンダの2台はここでリスクを取ってステイアウトを選んだのが正解だった。

「チームはピットに入ることを提案していたけど、ステイアウトすることにしたんだ。あれは良い判断だったよ。タイヤも良い状態で、替える理由が無かったね。あの判断が良いポイントになったよ」

 サインツを抜くことは最後まで叶わなかったが、それでも7位・8位でフィニッシュ。トロロッソ・ホンダとしては大きなつまずきなくマシン本来の速さを結果に繋げることができたレース週末だった。

「今年初めて全てスムーズなレース週末を送り、初めて自分たちの実力に見合った結果を手にすることができた」

 アルボンも満足げにそう語った。

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