一方、フェルスタッペンに抜かれたルクレールはハードタイヤで最後まで走り切る1ストップ作戦は諦め、2ストップ作戦のプランCに切り替えて戦うことを選んだ。

2019年F1最終戦アブダビGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2019年F1最終戦アブダビGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

ルクレール:プランCをトライすべきだ。

フェラーリ:我々はそれを検討しているところだ。

ルクレール:プランC、プランC!

フェラーリ:了解。

 これでフェルスタッペンの後方は大きく離れ、前のハミルトンに追い付くこともできない。残り15周は一人旅でタイヤとパワーユニットをいたわりながらゴールへと運ぶ淡々としたレースになった。しかしそれはフェルスタッペンが第1スティントでしっかりとタイヤをセーブし、第2スティントの序盤できちんとルクレールを仕留めてみせたからにほかならない。

フェルスタッペン:フェラーリ勢は2台ともピットインした?

レッドブル:そうだ。

フェルスタッペン:あぁ、君の後ろで聞こえたよ、ハハハ(笑)

 レースエンジニアの無線から聞こえてきたフェラーリのマシンがピットアウトする際のスキール音を聞いてフェルスタッペンは笑った。パワーユニットの不具合に不満を抱えながらも、フェルスタッペンにはそれだけの余裕があったのだ。そして55周を走り切り、悠々と2位でチェッカードフラッグを受けた。

レッドブル:P2、選手権は3位だ。本当に素晴しい仕事だった。

フェルスタッペン:あぁ、悪くない結果だね。良いリカバリーができたし良い戦略だった。みんな今年1年ありがとう、僕らはとても良い流れに乗っているよ。

レッドブル:よくやった、マックス。君は1年を通して素晴しい仕事をしたよ。いくつも素晴しいレースがあったし、とても良い流れに乗っているよ。本当に素晴しいドライブだった。

 シーズンの大団円を祝うべく、トップ3フィニッシュの3台はメインストレート上へとマシンを向ける。

フェルスタッペン:ドーナツをするのに充分なパワーはある?

レッドブル:あぁ、大丈夫だ。

 マシンパッケージとしてメルセデスAMGには敵わなかったが、レッドブル・ホンダは自分たちにできる限りの走りで2位を勝ち取った。それは2019年シーズンの彼らの飛躍を象徴するようなレースであり、そして2020年シーズンのさらなる飛躍を予感させるドーナツターンだった。

2019年F1最終戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2019年F1最終戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

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