■2位:レッドブル・ホンダ/メルセデスの最大のライバルだが、勝てるという確信は持てず

 レッドブルもフェラーリと似たような状況かもしれない。プレシーズンテストではポジティブな雰囲気を漂わせながら、開幕するとメルセデスほどの速さがなく、ギャップを縮めるために奮闘する──彼らは何度もそういうシーズンを繰り返している。

 レッドブルは自身のポテンシャルに自信を持っているが、バルセロナテストの6日間のなかで、真のパフォーマンスは披露しなかった。それ自体は悪いことではない。レッドブルはダブルタイトルを4年連続で勝ち取った時期にも、プレシーズンテストで必ずしも最速だったわけではないのだ。しかし、今年がそのころと同じ状況だという保証はない。

 ホンダはパワーユニットのパフォーマンスにも信頼性にも自信を持っている。一方で、RB16は少し扱いづらいマシンなのか、マックス・フェルスタッペンは何度もスピンを喫していた。

 開幕戦でレッドブルがメルセデスにとって最大の脅威になる可能性は高いだろう。ただ、彼らがメルセデスを倒せるだけのパフォーマンスを隠し持っていると断言することはできない。

★プレシーズンテストまでの仕事の評価:7/10

2020年F1第2回バルセロナテスト1日目 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

■1位:メルセデス/タイトル7連覇への意気込み示すマシン作り。信頼性も問題なし?

 メルセデスの仕事ぶりは称賛に値する。6年連続ダブルタイトル獲得という偉業を達成した後には、多少なりとも自己満足に浸ってもおかしくない。しかし彼らは今年もまた、ハードワークに取り組み、おそろしいほどに優れたマシンを作り上げてきたようだ。

 テスト最初の週に『DAS(2軸ステアリング)』という革新的デバイスの存在が明らかになり、大きな注目を集めた。このイノベーションの投入は、何が何でも首位を維持するという、メルセデスの強い意志の表れだ。

 マシンは極めて速かった。テスト1週目にバルテリ・ボッタスが最速タイムをマーク、テスト2週目にはそのタイムを破らなかったものの、再びボッタスが首位に立った。

 ワークスチームにも、メルセデスのパワーユニットを搭載するウイリアムズにも、何度も問題が発生したことから、メルセデスにとって信頼性が懸念材料であることは確かだ。だが一方で、テスト期間中、彼らが他のチームよりも多くの距離を走ったことを忘れるべきではない。開幕を迎える時点でメルセデスが優位に立っているのは間違いないだろう。

★プレシーズンテストまでの仕事の評価:9/10

2020年第1回F1プレシーズンテスト3日目:バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2020年第1回F1プレシーズンテスト3日目:バルテリ・ボッタス(メルセデス)

■著者:クリス・メッドランド。イギリス出身のF1ジャーナリスト。ESPN、Crash.net、F1iなどを経て、現在RACERと契約。formula1.comでの仕事も行っている。

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