■フェラーリ
フェラーリがプレシーズンテストにおける最大の謎だ。ペースだけを見れば、彼らはレッドブル・ホンダに劣り、トップチームのなかでも遅れをとっている。フェラーリがメルセデスを上回る最高タイムを出していたのはコースコンディションが良い日だった。
2月28日、FIAは驚くような発表を行なった。FIAは2019年のフェラーリのエンジン調査においてチームと秘密保持契約を結んだと説明したのだ。私の意見では、これはフェラーリが何か巧妙な仕掛けをエンジンに施し、それは合法ではあるものの、おそらく今後は許されないということを意味するのではないかと思う。
実際、バルセロナにおいて、フェラーリのストレートスピードはそれほど速くなかった。FIAとの秘密保持契約によってフェラーリのエンジンパフォーマンスが抑えられたのか、実際のシーズンに備えてスピードを抑えていたのか……。現時点で結論を言うのは難しいが、開幕戦の予選で、我々はさらなるヒントを得ることができるはずだ。
■レーシングポイント
バルセロナテストでの最大のニュースのひとつは、間違いなくレーシングポイントのマシンだろう。彼らは新たなメルセデスのBチームなのか、コピーをしているのか、それとも単なるカスタマーチームなのか?
チームの情報筋によると、マシンのデザインは内製によるものだという。もちろんそれは理にかなっている。メルセデスからできる限り多くのパーツを購入するのなら、新マシンを最新のタイトル獲得マシンに近いものにしたいと思うものだろう。どのようなやり方をしたのであれ、チームの判断は正しい。
マシンは速く競争力があり、今年レーシングポイントが“トップ3チームを除くトップ”になることを想像するのは簡単だ。彼らのペースは抜きん出ている時もあったが、時にはマクラーレンの後ろにつくこともあった。しかしより優れたエンジンとメルセデスのDNAによって、私は彼らに自信を見ることができた。セルジオ・ペレスは結果を出すだろう。最大の問題はおそらくランス・ストロールのパフォーマンスだろう……。