更新日: 2020.08.17 14:47
ピレリ「多くのドライバーが経験したことのない暑さでも、タイヤは良好に機能していた」
プレスリリース
2020 スペイングランプリ 決勝
ルイス・ハミルトン、2ストップ戦略でポール・トゥ・ウイン
2020年8月16日、バルセロナ
キーポイント
・ポールポジションからスタートしたメルセデスのルイス・ハミルトンが、ソフト~ミディアム~ミディアムと繋ぐ2ストップ戦略でスペイングランプリを制しました。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは同様の戦略で2位を獲得しました。フェルスタッペンは、ハミルトンよりも数周早いタイミングでピットストップを行いました。
・3位を獲得したハミルトンのチームメイト、バルテリ・ボッタスは、ソフト~ミディアム~ソフト~ミディアムの3ストップ戦略を実行しました。ボッタスは残り2周時点で最終ピットストップを行い、ファイナルラップでファステストラップを記録し、エクストラポイントを獲得しました。
・2ストッパーが主流となったなか、1ストッパーも見られました。レーシングポイントのセルジオ・ペレスは、ソフト~ミディアムの1ストップ戦略で5位を獲得しました。一方、11番グリッドからミディアムでスタートしたフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、ソフトタイヤで非常に長い第2スティントを走行し、7位でフィニッシュしました。
・マクラーレンのカルロス・サインツは、ソフト~ソフト~ミディアムの2ストップ戦略で6位フィニッシュでした。8位を獲得したレッドブルのアレクサンダー・アルボンは、ソフト~ハード~ミディアムと繋ぐユニークな戦略を採りました。レースでハードタイヤを使用したドライバーはアルボンのみでした。
・上位8名で7種類の戦略が展開されました。
・バルセロナでのレース時間は、ハイブリッドターボ時代幕開けの2014年と比較して約10分短くなりました。これは、8秒以上ラップタイムが速くなっていることを意味しており、マシンスピードに足並みを揃えたタイヤ開発の成果を物語っています。
各コンパウンドのパフォーマンス
・ハード C1:レースではアルボンのみが使用しました。カタロニア・サーキットにおいて、ハードのグリップレベルは他の2種類のコンパウンドよりも低いものでした。
・ミディアム C2:ロングスティントを可能にし、レースのメインタイヤとなりました。ハミルトンは、1ストップも脳裏をよぎったものの、予定通り2ストップを実行したとレース後に語りました。バルテリ・ボッタスがミディアムでファステストラップポイントを獲得しました。
・ソフト C3:トップ10グリッド全員がソフトでスタートしました。性能と耐久性を併せ持つソフトは、1ストップ戦略でも使用されました。
ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「路面温度が50度近くまで上昇した厳しいコンディションの下で、特にソフトタイヤのマネジメントは大きな課題でした。それにもかかわらず、ソフトタイヤによる30周以上のスティントが見られました」
「非常に印象に残ったロングスティントは、我々の予測を超えたソフトを使用した1ストップ戦略に繋がりました。なかでも注目に値するのは、ソフト~ミディアムの戦略で5位を獲得したレーシングポイントのセルジオ・ペレスと、ミディアム~ソフトという勇敢な戦略を採ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルです」
「多くのドライバーが経験したことのない暑さや広範囲に渡る厳しいコンディション下でも、タイヤは良好に機能していたと思います」
■2020年F1第6戦スペインGP レースインフォグラフィックス
■コンパウンド毎のラップタイム上位
・ハードタイヤ
アレクサンダー・アルボン:1分23秒688
・ミディアムタイヤ
バルテリ・ボッタス:1分18秒183
ルイス・ハミルトン:1分19秒822
マックス・フェルスタッペン:1分21秒477
・ソフトタイヤ
バルテリ・ボッタス:1分19秒750
ロマン・グロージャン:1分20秒409
アントニオ・ジョビナッツィ:1分21秒801
■最長スティント
・ハードC1:アレクサンダー・アルボン 22Laps
・ミディアムC2:ケビン・マグヌッセン 37Laps
・ソフトC3:セバスチャン・ベッテル 36Laps