更新日: 2020.09.28 12:26
ピレリ、ボッタスとメルセデスを祝福。ロシアGPは「ソフトのサーマル・デグラデーション管理が鍵」
プレスリリース
2020 ロシアグランプリ 決勝
ボッタス、ミディアム~ハードと繋ぐ戦略で今シーズン2勝目を飾る
2020年9月27日、ソチ
キーポイント
・メルセデスのバルテリ・ボッタスが、2017年のF1初優勝時と同様に、3番グリッドのスタートからロシアグランプリを制しました。ボッタスは、チームメイトのルイス・ハミルトンの10秒ペナルティを伴うピットストップの間にトップに立ちました。その10周後、ボッタスはイエロー・ミディアムからホワイト・ハードへと交換しました。
・2位を獲得したレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、ボッタスと同じ戦略を採り、ボッタスよりも1周早くピットストップを行いました。トップ10グリッド中でボッタスとフェルスタッペンのみが、イエロー・ミディアムを装着してスタートを切りました。
・3位でフィニッシュしたハミルトンは、昨日の予選Q2でソフトタイヤによるベストタイムを記録したため、ソフト~ハードと繋ぐ戦略を採りました。また、レースでは10秒ペナルティを科され、11位まで後退しましたが表彰台獲得まで挽回しました。
・マクラーレンのランド・ノリス、レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボン、ウイリアムズのジョージ・ラッセルは、オープニングラップでのセーフティカー導入の機会を活かし、ハードタイヤへ交換しました。このなかでノリスのみが1ストッパーを狙っていましたが、ハードで46周を走行した終盤、ミディアムへの交換を余儀なくされました。
・アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトは、自身のホームグランプリで8位を獲得しました。ハードでスタートしたドライバーはクビアトとアルファロメオのキミ・ライコネンのみでした。ライコネンは、ハードタイヤで35周のオープニングスティントを走行しました。
各コンパウンドのパフォーマンス
・ハードC3:トップ7がファイナルスティントで使用しました。またハードによる長いスティントも見られました。ボッタスは、残り2周時点で、25周を走行したハードタイヤでファステストラップを記録しました。ハミルトンは、ハードタイヤで37周を走行しました。
・ミディアムC4:トップ10グリッドより後方の大半のドライバーがミディアムでスタートしました。ミディアムでスタートしてトップ2となったドライバーたちにとって、レース戦略の鍵を握るタイヤとなりました。
・ソフトC5:ポールポジションのハミルトンを含む8名のドライバーがソフトタイヤでスタートしました。レーシング・ポイントのセルジオ・ペレスは、ハミルトンと同じソフト~ハードと繋ぐ戦略で4位を獲得しました。
ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「気温30度を超える暑いソチのコンディション下、昨年よりも一段階軟らかいタイヤ選択だったこともあり、広範囲に渡る戦略が見られました。従来、ソチでは1ストップが主流でした。今回も同様でしたが、全3種類のコンパウンドが異なる戦略のなかでそれぞれの役割を演じていました」
「とくにソフトタイヤにおいて、サーマル・デグラデーションの管理が鍵でした。一方、ハードタイヤによる非常に長いスティントもいくつか見られました。バルテリ・ボッタスとメルセデスを祝福します。メルセデスによるロシアグランプリ不敗記録は今年も更新されました」
■2020年F1第10戦ロシアGP レースインフォグラフィックス
■コンパウンド毎のラップタイム上位
・ハードタイヤ
バルテリ・ボッタス:1分37秒030
マックス・フェルスタッペン:1分37秒332
ダニエル・リカルド:1分37秒886
・ミディアムタイヤ
ピエール・ガスリー:1分37秒231
ランド・ノリス:1分37秒377
アレクサンダー・アルボン:1分38秒377
・ソフトタイヤ
ジョージ・ラッセル:1分37秒352
ルイス・ハミルトン:1分39秒693
セルジオ・ペレス:1分40秒371
■最長スティント
・ハードC3:ランド・ノリス 46Laps
・ミディアムC4:ジョージ・ラッセル 36Laps
・ソフトC5:セルジオ・ペレス 20Laps