ヨーロッパにおける新型コロナウイルスのパンデミック第3波は、F1界を非常事態に巻き込んでいる。大陸全体にウイルスが広がって完全なシャットダウンが実施されてから10カ月が経つが、ほとんどの国が2回目の厳格なロックダウンを行っている。2020年の夏と比べても旅行はいっそう難しくなっており、普通の生活と呼べるものにいつ戻ることができるのか、明確なことは分からない。
レース主催者たちはこの状況を認識しているものの、ヨーロッパでの序盤戦の準備を進めている。だが彼らは、それぞれの国の政府からゴーサインを得るために、高いハードルに直面することをすでに分かっている。彼らの目標が、スタンドに観客を入れることにある場合は特にそうだ。イタリアのイモラは新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた人に限り、サーキットへ入場させることをすでに検討しているが、この手段は法廷で違法とされるかもしれない。